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(2)自分が住む町のホームページをチェックしよう

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市民であれば自分の住む町、事業者であれば活動拠点としている地域のホームページを一度はチェックしておきたい。

役所のホームページなんて…と思っている人も多いかもしれないが、最近は内容もサービスも充実してきている。

はじめに
・自分が住む町のホームページはどうやって探す?
・ホームページの内容をチェック(川崎市を事例として)

市民(住民)におすすめのサービスは・・・
・日常的に使うページは、お気に入り登録を
・いざという時に役立つ緊急情報は、携帯サイトを登録しよう
・他人事ではない、役に立つ健康・福祉サービスの情報
・まちづくりやボランティアに参加、地域社会に貢献・還元しよう
・蔵書検索から本の予約まで、図書館のネットサービス
・学習やスポーツに活用、人気の高い施設予約サービス
・課題の多い電子申請サービス、今後の改善に期待しよう

事業者(ビジネス)におすすめのサービスは・・・
・まずは、基本情報のチェックから
・ビジネスチャンスは逃さない、最新情報は定期的にチェック
・入札情報もインターネットで、電子入札への対応は必須
・事業で儲けたら、(渋々でも)税金を払うべし
・就職先を探す、求人募集する、失業給付を受ける

 
はじめに

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自分が住む町のホームページはどうやって探す?

まずは、ホームページの探し方であるが、一番簡単なのはGoogleのような検索サイトで、キーワードとして都道府県や市区町村名を入れて検索すれば、まず一番最初に役所ホームページが現れるはずだ。

もちろん、電子政府サービスを利用して探す方法もある。

全国自治体マップ検索(作者オススメ度:★★★)を使えば、2クリックで目的の自治体サイトへたどり着ける。

関連サービスとして、地域発見というのもある。全国の自治体ホームページを横断的に検索できるので、学生や研究者などが調べ物をするには便利である。


ホームページの内容をチェック(川崎市を事例として)

さて、目的の自治体サイトへ着いたら、次は中身(掲載情報・サービス)のチェックである。ここでは、作者の地元である川崎市のホームページを例とした。これを参考にして、ぜひ自分の町のホームページをチェックして欲しい。

川崎市の場合、多くの自治体で見られるように、「市民の方へ」「事業者の方へ」「ようこそ川崎へ(観光者、転入者)」という3種類のページを提供している。トップページは「市民の方へ」となっており、利用者のことを良く考えていると言えよう。

ところで、最近の自治体サイトは、コンテンツの充実が進み情報量も多い。トップページにも多くの情報があって迷ってしまう人もいるだろう。しかし、よくあるキーワード検索機能は、ストレスの原因となるばかりなので、使わないほうが無難である。

そこで、作者の独断と偏見ではあるが、利用者別のおすすめコンテンツを紹介しておこう。


市民(住民)におすすめのサービスは・・・

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まずは、市民便利帳をチェック

「市民便利帳」というのは、たいていの自治体にある住民向けのサービス案内である。

もともと冊子(紙)で提供されているものだが、これまでの役所のノウハウが反映されているので、ウェブ版となっても便利である。市民便利帳がない場合は、類似するもの、例えば「暮らしの情報」「ライフサイクル」などを利用すれば良い。

かわさき生活ガイド(市民便利帳)トップページ
かわさき生活ガイド(市民便利帳)のページも、すっきしたデザインの中に使い勝手を考えた分類で情報が整理されている。たいていの用事は、ここで足りる。補足として、FAQ(よくある質問と回答)ライフサイクルを活用すると良いだろう。

対面で話して相談したい人は、無料の市民相談がおすすめである。

市民ポータルとして市民便利帳を使えばよいが、個々の使えるサービスも見ておこう。

日常的に使うページは、お気に入り登録を

よく使うページは、お気に入り登録しておき、すぐに閲覧できるようにしておこう。作者の場合は、市バスの時刻表やゴミ出しカレンダーなどを登録している。

市バス時刻表検索メニューがあるが、川崎市 市バスナビを利用しても良いだろう。

川崎市環境局 ごみ・リサイクルに関するホームページ
各種ごみの出し方、粗大ごみの申し込み、地域別の収集曜日一覧などがある。ごみ回収カレンダーは外国語版もあって便利。

いざという時に役立つ緊急情報は、携帯サイトを登録しよう

日常はもちろん、急な病気や怪我、地震や台風などの災害時に役立つのが緊急情報サービスである。こうした情報は、たいていトップページの見やすいところにあるはず。いつでも使えるように、携帯版サイトをチェック&登録しておきたい。

かわさきのお医者さん
好きな条件から医者や病院を探すことができる。「今診てもらえるお医者さんをさがす」機能で、緊急時の対応もバッチリ。もちろん、携帯電話にも対応している。

かわさき生活ガイド-いざというとき-防災
避難場所を家族や友人と確認しておき、防災ハンドブックを一度は見ておこう。地震情報を見ると、体に感じないような小さな地震が日常的に起こっているのがわかる。携帯電話版「防災情報」もある。

他人事ではない、役に立つ健康・福祉サービスの情報

健康・福祉サービスは、高齢者や障害者だけでなく、様々な家庭環境において役に立つものである。

保育・子育て相談、母子・父子家庭の支援、働けない人の生活保護などから、犬の登録・狂犬病予防注射まで。保険や年金は、独身者や学生にも関係がある。健康第一、困ったことがあったら、まずは相談してみよう。

川崎市−健康福祉情報提供システム「かわさき健康福祉ナビ」
健康福祉に関する施設や制度を紹介。見やすいデザインで、なかなか良くできている。知っておくと得する手当やサービスも多いはず。

まちづくりやボランティアに参加、地域社会に貢献・還元しよう

市民の役割は、サービスを利用することだけではない。自分の住む街だからこそ、より良い街となって欲しい。物や情報が溢れる現代こそ、地域との結びつきが大切と言える。地域社会に参加・貢献したいと感じたら、まずは役所ホームページで情報収集しよう。

残念なことに、川崎市のホームページでは、積極的に「市民参加」を進めているとは言えない。参加と言えるためには、単なる苦情・要望・嘆願の受付(=お上が市民の声を聞いてあげる感覚)で終わらせない工夫が必要となる。まちづくりに市民が参加する機会や方法の提供、バラバラに行われている意見募集(パブリックコメント)の統合などに期待したい。

ステージライフかわさき
生涯学習やボランティア活動に関する情報を提供。地域社会への参加は、自身の学習も意味する。様々な分野の学習を通じて、問題意識の共有や人脈作りをしよう。地域ボランティア活動への参加は、地元貢献への第一歩と言えるだろう。

川崎市まちづくり局
まちづくり情報で、最寄の駅や自宅周辺の開発予定をチェックしよう。住宅の購入や新規のビジネス出店の参考にもなる。川崎市の場合は、市民参加の方法がわかりにくいのが課題と言えよう。

川崎市議会ホームページ
インターネット議会中継や会議録検索システムにより、議会の様子をチェックできる。議会に対して意見を言いたい時は、「請願・陳情」の制度を利用しよう。ヨーロッパでは既に実現しているが、インターネットで「請願・陳情」できるようにしたいところである。

市政への提案
市長への手紙やインターネット広聴などがあり、より直接的に意見を伝えることができる。

川崎市市民オンブズマン
市の行政に関する苦情を受け付けてくれる。メールで申立てをできるのが嬉しい。

蔵書検索から本の予約まで、図書館のネットサービス

米国では、インターネット利用環境が整備しており、図書館がビジネスや情報発信の基点となっている感がある。それと比較すると、日本の図書館は受験生の勉強場所という感があり、ちょっと寂しい。

川崎市の図書館でも、デルの寄贈により、ようやくインターネット端末機設置を開始するとのこと。今後の図書館サービスの高度化に期待したい。

川崎市立図書館
蔵書検索や貸出予約ができる。インターネット予約を利用するためには、図書館へ行きパスワードを発行してもらう必要がある。予約した本は、最寄の図書館で受取ることができるので便利。

学習やスポーツに活用、人気の高い施設予約サービス

電子自治体のサービスで、人気があり再利用率も高いのが「施設予約サービス」である。

屋内外のスポーツ施設、市民館、各種会館などにあるテニスコート、体育館、会議室、イベントホールなどの予約が可能で、民間の施設よりお得な料金体系となっている。プライベートはもちろん、研修や会議などビジネスでも使えるサービスと言えよう。

ふれあいネット(川崎市公共施設利用予約システム)
既存の予約システムが利用者の要望によりインターネットでもサービスを開始したとあって、電話機(プッシュ式トーン信号)、パソコン、携帯電話、利用者端末(タッチパネル式、各施設に設置)、ファクシミリといった様々な方式に対応している優れもの。掲示板機能があるのも良い。利用するためには、事前の窓口登録が必要となっている。

課題の多い電子申請サービス、今後の改善に期待しよう

現在では、多くの自治体で電子申請サービスを提供している。役所に出向くことなく手続を済ますことができるのは大変ありがたい。しかし、まだまだサービスとしてのレベルは低く、事前準備が面倒の割りにはメリットが少ない。

利用準備の説明を見て、拒否反応を起こすことなく使ってみても良いと思った場合に限り、使ってみると良いだろう。

電子申請サービスがない(あるいは使いたくない)という人は、書式ダウンロードのサービスを利用しよう。気の利いた役所であれば、手続や提出窓口に関する情報も一緒に掲載しているはずだ。

ネット窓口かわさき
電子申請と書式ダウンロードのサービス。電子申請サービスとしては、利用登録も簡単で使い勝手や情報提供・連携は良い方だろう。書式は文字入力可能なPDFファイルであるが、一般的な利用環境を考えるとワードファイルやウェブフォーム(HTML)などでの提供も必要と思う。市民便利帳などの関連情報ページと連携も強化したいところ。ちなみに作者は、これを使って粗大ごみ回収の申込みをしたことがある。


事業者(ビジネス)におすすめのサービスは・・・

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起業、経営診断、入札参加、事業拡大、申告・納税など、様々なビジネス場面において自治体サイトを活用することができる。ビジネス目的で利用する場合、「事業者あるいは雇用者として何をしたいのか」を考えると良いだろう。

まずは、基本情報のチェックから

たいていの自治体では、地域産業の育成や事業誘致といったビジネス支援を行っている。まずは、全体像がわかるページをチェックしよう。キーワードとしては、「産業・経済」「企業支援・誘致」「雇用・労働」「働く・仕事」などがある。

かわさき生活ガイド-働く人たちのために-中小企業・経営
中小企業の経営診断や融資の相談、営業の許可・届出、利用可能な施設紹介など。自身に関係ありそうなものをチェックしておきたい。

ビジネスチャンスは逃さない、最新情報は定期的にチェック

無料セミナー・イベント、助成金、商店街の復興、購買動向などの資料など、地域事業者にとって役立つ情報は、定期的にチェックしておくと良い。

かわさきの商業・トップページ
商業イベント情報、商業のまちづくり、助成制度、商業の情報庫などで構成される商業ポータル。内容はかなり充実している。

かわさき中小企業サポートセンター産業バンクかわさきでは、無料相談や助成など各種支援に関する情報を提供している。これから起業しようという人は、人、物、金、情報を上手に調達したい。

入札情報もインターネットで、電子入札への対応は必須

まず倒産の心配がない役所は、取引相手として魅力が大きい。インターネットでの入札情報の提供は今や当たり前。今後は、電子入札への対応が必須となるので、事前に準備しておきたい。

入札情報かわさき
入札に関する情報(工事、委託、物品)を総合的に提供するページ。電子入札、業者登録、関連法規、書式ダウンロードなど内容も充実している。発注者の立場にある自治体であっても、サイト内では常にサービス提供者としての自覚を大切にしたい。

事業で儲けたら、(渋々でも)税金を払うべし

事業展開にも影響するので、税金の申告・納税は期限までに済ませるのが得策。事業に関係する税の仕組みを理解して、電子申告・納税のサービスも活用しよう。

かわさき生活ガイド-身近な窓口-市税
市税の概要、納税証明書、税務相談など。まずは全体像を理解しよう。更に詳しく知りたい場合は、2005市税のしおりもある。

eLTAX:地方税ポータルシステム
一部の地域では、地方税も電子申告・納税が可能となっている。川崎市は、2006年1月からサービス開始となる。

就職先を探す、求人募集する、失業給付を受ける

求人・求職から、再就職、資格・技術の取得など、知っておくと役に立つ情報も多い。

勤労者情報
就職活動セミナー、無料相談、職業紹介など、勤め人向けの情報を提供。

ハローワーク横浜
川崎市ではないが、利用者が何を求めているかを考慮した良いサイトなので紹介しておこう。仕事探し、失業給付の手続き、従業員の募集・雇入れ・退職、事業所への助成金など、必要な情報を効率的に入手できる。神奈川労働局ホームページと比較すると、その差がよくわかる。

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