ワーキング・オン・ア・ドリーム:ブルース・スプリングスティーン

ワーキング・オン・ア・ドリーム デラックス・エディション(DVD付)

SMJ(SME)(M)

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前作の『マジック』から1年ほどでリリースされたスプリングスティーンの新作。

「ボス史上、もっともポップなアルバム」と宣伝されているが、

それほどポップでもないような。。。

全体として、最近のブルースらしい曲が並んだという印象。

優しさ溢れるポップなラブソングは、

「アイ・ウォナ・マリー・ユー」の

大人(おやじ)バージョンとも言えそう

ブルースの曲は、

もともとゴリゴリのロックと言うわけでもない。

特に初期の頃はピアノで作曲することが多かったようで、

ピアノ弾き語りのバラードに肉付けしたような作品も多い。

面白かったのが、

「グッド・アイ」にあるようなブルース系の曲。

ブルースがブルースってダジャレみたいだけど、

ここまで泥臭いブルースをアルバムに入れるのは珍しい。

付録のDVDにある「ア・ナイト・ウィズ・ザ・ジャージー・デヴィル」では、

もっと遊び心あふれるブルースを聴けるぞ。

個人的な一番のお気に入りは、

9曲目の「ライフ・イットセルフ」かな。

派手な印象は無いのだけど、

全体の構成や言い回しが実にブルースらしいロック曲で、

昔からのファンなら喜ばずにいられない

ところで、歌詞を読んでいて思い出したのが、

「誠実」という言葉。

作者の大好きな

というか生きていく上でのテーマとも考えているのが

実はこの「誠実」なのだ。

「誠実」なんてストレートな言葉は、

恥ずかしくて照れくさいもんだから

日常で使うことは無い。

けれども、

「自分の言動が相手に対して誠実であるかどうか」は

作者の判断基準として、かなり若い頃から確立している。

まあ現実は厳しく、意志の弱い作者にとって

「誠実であること」は

とってもとっても難しい。

「今まで出会った女性に対して誠実であったか?」と問われれば、

迷わず

「うえーん、ごめんなさーい」と言っちゃう。。

この辺りの悩みは、ブルースの曲でもよく出てくるので、

やっぱりみんな苦労しているんだなー

と若い頃はよく思ったものだ。

なんか、話が変な方向へ行ってしまったが

今回も聴けば聴くほど味が出そうなので、

大事にじっくりと聴き込んでいくとしよう