デルス・ウザーラ

デルス・ウザーラ モスフィルム・アルティメット・エディション [DVD]

アイ・ヴィ・シー

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黒澤明の監督作品で、「どれが一番優れているか?」と問われると答えられないけど、「どれが一番好きか?」と問われるなら、この『デルス・ウザーラ』と答えてしまう。

子供の頃、自然が大好きで、多摩川の土手で昆虫を追いかけていた。

そんな子供でも、森は怖かった。

林間学校などで行くような、「整備された森」は、ちっとも怖くないけど、放置された野生の森は、ホント怖いのよ。

母方の田舎には、裏山があった。

木は生い茂り、くもの巣だらけで、数メートル先に進むだけでも大変。

恐る恐る踏み入れては、新たな恐怖を発見し、退散する。

そんな森の住人である昆虫たちは、都会の昆虫とパワーが違う。

カマキリなんて、まさに血に飢えた野獣で、指を食いちぎられるんじゃないかって思えた。

だから、もっとずっと過酷なタイガの森で生きるデルス・ウザーラは、もうそれだけで尊敬に値する。同時に、ものすごく愛しい。

多くの人に観てもらいたい作品でございます