リスクの心理学―できるトレーダーは、なぜ不確実性に勝てるのか
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「日本人はリスクが嫌い」といったことが言われたりしますが、リスクに関する書籍を読むと、そう単純なことではないようです。
本書で書かれているように、米国人、しかも「トレーダー」という自らリスクテイクな職業を選んだ人たちでさえ、リスクを過度に恐れるあまり判断を誤ったり、逆にリスクを軽視して自滅したりすることが多いようです。
日本人だから欧米人だからといったことに関係なく、リスクについての知識を有し、リスクとの付き合い方を学ぶ(訓練する)ことが必要なのでしょうね。
「リスク・リテラシー」とでも言いましょうか。
日本人は、とても平和で恵まれた環境で生活することに慣れてしまったので、「リスク・リテラシー」を身に付けなくても、何の問題もなかったのかもしれません。
欧米人からすれば、ろくに契約書の内容も読まずに、大企業だからといった理由で、保証や保険のないまま、高価な商品や不動産を購入する日本人は、「いいカモ」に見えることでしょう。
「リスク・リテラシー」に欠ける日本人は、「ハイリスク、ハイリターン」どころか、「ハイリスク、ノーリターン」に手を出して、当の本人は「ノーリスク、ミドルリターン」ぐらいに思っているのですから、ある意味とても幸せかもしれません。
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