トロピック・サンダー 史上最低の作戦
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いやー、笑った笑った
超豪華スターたちが、ここまでおバカに徹するアメリカの底力は、やっぱりスゴイ
出すぎた杭は打たれるけど、ものすごく出過ぎれば、打たれないどころか、賞賛され、崇め奉られるということか。
しかし、サタデー・ナイト・ライブ系列のコメディアンにとって、タブーは、ほとんど無いに等しいような。。
障害者だって、格好のネタにするし、障害者自身が自らをネタにする。
ハリウッド映画だけ見ても、おちょくられていないのは、ホロコーストぐらいと思う。
EUとイスラームの宗教伝統は共存できるか―「ムハンマドの風刺画」事件の本質で見られるような、「聖職者や預言者への侮辱は死罪に値する」という考え方の人たちから見れば、こんな映画を喜んでみる人たちがたくさいる(アメリカでは大ヒットした)こと自体が、信じられないかもしれないなあ
日本人から見ても、こうしたおバカ映画はなかなか理解し難いらしく、「最低」「気分が悪くなった」といったレビューも多い。
ところが、こうしたレビューこそ、製作する側にとっては最大級の賛辞だったりする。
もちろん、この種の映画を「最低」「気分が悪くなった」と感じることは悪いこととは思わないし、素直でナイーブな日本人らしい反応と思う。
しかし、そればっかりだと、あまりにも表面的な理解であり、ちょっと寂しくもある。
作者が考えるおバカ映画のルールは、たぶんこんな感じ。
・タブーを恐れず、なんでもネタにする。
・堂々、かつ徹底して「おちょくりまくる」
・「建前」「キレイごと」「偽善」を疑う
つまり、社会的弱者はネタの対象であったとしても、攻撃の対象ではないと。
本当の攻撃対象は、社会的弱者を食い物にする「偽善」や、外から見えにくい「いやらしくてずる賢い悪」である。
その中には、「見て見ぬフリをする大衆」も含まれているし、「匿名で誹謗中傷を繰り返す悲しい人たち」も含まれている。
さらには、そんな現状に対して「何もできない自分自身」も。
そんな風に考えると、こんなおバカ映画に出演して、堂々と最低発言を撒き散らすトム・クルーズは、ちょっと尊敬に値する
まあ、実際に映画を見るときは、そんな小難しいことは考えずに、「いやー、こいつらバカだわー」と大いに楽しみましょー