教育のトレンド、図表で見る世界の潮流と教育の課題

教育のトレンド
クリエーター情報なし
明石書店

OECD教育研究革新センターによる「教育」に関する現状分析。

各テーマごとに用語解説や関連サイトの紹介もあり、「世界の動向」や「日本の非常識」を知るための入門書としてもオススメです。

テーマは次の9つ。

1 高齢化が進むOECD諸国
2 世界の人口、貧困、そして環境問題
3 新しい経済の発展に向けて
4 変わりつつある仕事や職業の世界
5 学習社会
6 ICT:ネクストジェネレーション
7 シチズンシップと国
8 社会的関係と価値
9 持続可能な豊かさ?

こうして並べると、電子政府と関係が深いテーマが、なんと多いことか。

電子政府でも、「政府が用意したサービスを利用する」受動型から、参加型への移行が進みつつあります。市民は、サービスやコンテンツの利用者でもあり、同時に製作者や提供者でもある。そうした市民と政府との関係が、これから何年もかけて試行錯誤しながら構築されていくのではないかと思います。

その結果が、良いものとなるか、それとも失敗に終わるかはわかりませんが、やってみる価値はあるでしょう。

教育については、本ブログでも北欧の事例などを紹介して来ましたが、「読み書きができる」「パソコンができる」といったことへの評価に終わらず、そうした能力を活用して「社会で働く」「社会や地域の活動に参加し貢献する」といった実際の行動や結果に対する評価が重視されるようになっています。

電子政府で言えば、「自宅のパソコンから電子申告できる」だけでなく、「実際に電子申告をする」「税の使い道に関心を持ち調べてみる」「電子申告に対応した業務フローを作る」「電子申告に関連するビジネスを立ち上げる」といった所へ到達して、初めて電子政府が評価されるのだと思います。