タブレット型のクラウド端末で電子政府の敷居を下げる
「使いにくい」「使えない」と言われることの多い電子政府ですが、利用者の環境は確実に変わりつつあります。
一つは、通信ネットワークの環境。
ブロードバンド常時接続の普及と共に、電子政府サービスもそれを前提としたものになってきました。例えば、最近行われたインターネットによる国勢調査など。
これに加えて、高速無線LANの普及も進みつつあります。
もう一つは、iPadを始めとしたタブレット型のクラウド端末の普及。
無線LANとセットで使えば、下手なパソコンよりも快適で、とても使いやすい。よほど複雑な手続でなければ、電子政府サービスでも十分に使えます。
こうした利用者環境の変化により、電子政府サービスも形を変えていくでしょう。
iPadの良いところは、電子取引(認証やクレジット決済の)機能を持っていることです。この機能を使えば、電子政府サービスを利用する際の本人確認や手数料支払いも済ませることができます。機能を拡張すれば、給付や還付金等の振込みも可能でしょう。
主要な電子政府サービスのアプリ化も考えられます。例えば、
・電子申告アプリ
・住民お知らせアプリ
・図書館利用アプリ
・施設予約アプリ
・証明書交付サービスアプリ
などなど。一度ダウンロードしておけば、行政のホームページを探さなくても良い。用途が決まっているので、迷うこともありません。操作も直感的にできるでしょう。アップデートも半自動でやってくれます。
大切なのは、機能を限定して、軽くてわかりやすいアプリを作ることでしょうか。そして、利用者からのフィードバックを参考にしながら、機能を少しずつ拡張すると。使ってもらいながら、利用者もサービスも学習・成長していけば良いのです。
最近、緊急地震速報をプッシュ通知で知らせてくれるアプリ『ゆれくるコール” for iPhone』(無料)
http://j.mp/ctrgZH
が始まりました。
既に「民間による」電子政府サービスのアプリ化は始まっているのですね。
政府に任せていたら「プッシュ型の行政サービス」なんて、いつになるやらわかりません。どんどん民間で作って、政府はそうした試みを支援・協力するように(邪魔しないように)して欲しいと思います。
iPad Perfect Manual | |
野沢 直樹,村上 弘子 | |
ソーテック社 |
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林 晃 | |
シーアンドアール研究所 |