自動車関連申請手続ワンストップサービスの開始
2005年12月26日から、一部の地域で「自動車関連申請手続ワンストップサービス」が始まります。
サービスを利用するためには、住民基本台帳ネットワークシステムと公的個人認証サービスが必須となるのですが、住基カード等の普及率を考えると、実際の利用数を確保することは、とても厳しい状況にあります。
単純に考えると、自動車の新規登録・新規検査の年間平均申請件数は、約5,000,000件となっており、市場(パイ)は大きいです。しかし、自動車ワンストップサービスを利用する人の条件を絞っていくと、実際の市場は小さいことがわかります。すなわち、
1 12月26日以降に、対象地域で新車を購入する
2 現金一括払いで(ローンを組まずに)購入する
3 ディーラー等から、サービスの説明と利用メリットの提示がある。
少なくとも、こうした条件が揃わない限り、実際に利用されることはないと言えます。自動車ワンストップサービスを利用すれば、数パーセントでも安くなって、納車も優先されるとなれば、利用される可能性は高まりますが、どうやら、そうしたメリットが実現する可能性は低そうです。
逆に言えば、強力なメリット(お得感)があれば、住基カード等を取得する手間は、それほど問題にはならないでしょう。(いずれにせよ、印鑑証明等で役所へ行くので)
日本の電子政府のプロジェクトでは、事業計画に確保するべき利用数(投資に見合った利用)と、利用数を確保するための具体的な方法が記載されておらず、とりあえずサービスを始めてしまうというケースが多いです。
こうした無責任な無駄遣いをなくしていくことこそ、今の電子政府に必要なことなのですが。。国民の皆さん、もっと怒って良いですよ
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