公的個人認証サービスの普及策、その4:役所や郵便局の窓口でも使えるようにする
公的個人認証サービスの利用は、何もオンラインにこだわる必要は無い。オフラインでも利用できるようにすることで、その可能性・利便性は大きく広がるだろう。
行政手続に特化するのだから、窓口でも使えるようにするべき
公的個人認証サービスを民間利用へ開放することには賛成できないが、用途を広げることには賛成である。その用途とは、民間開放ではなく、窓口での利用である。
役所や郵便局へ行く際に、印鑑を忘れてしまうと困る。その時に、公的個人認証サービスを利用できれば非常に便利である。
公的個人認証サービスの入れ物(格納媒体)をスイカ、携帯電話、社員証、IC運転免許証など、日常的に携帯されるものへと拡大すれば、さらに利便性は高まる。
この場合、
1 紙で受付けて、署名だけ電子的に(電子署名を)もらう
2 職員が口頭で聞き取り電子的に入力して、内容を確認後に電子署名をもらう
の二つが考えられるが、サービスとしては2が高等であり(代筆サービス)、優遇措置として働くだろう。
つまり、公的個人認証サービスの利用者であれば、面倒な書式に記入することなく用事を済ませることができるのである。
発想を転換して、ブランドを最大限に活用する
一向に増えないオンライン手続きにこだわっていても、「ニワトリ(電子申請)が先か、卵(電子証明書)が先か」といった議論になってしまい、前に進まなくなる。
前進するためには、発想の転換と思い切った見直しが必要であり、「役所」という強力なブランドを最大限に活用することが望ましいのである。