Google TVから考える、電子政府で使えるテレビとは
電子政府に関わる人にとって、「パソコンを使わない人でも使える電子政府」というのが、一つの目標になり得ます。
例えば、自分の周りにいるデジタル社会とは無縁な人たちを思い浮かべて(作者の場合は父親)、「その人たちでも使える電子政府って、どんな感じだろう」と。
作者が以前から注目していたのは、やっぱりテレビです。
だから、ソニーがGoogle TVを出したときは、ちょっと期待しました。
しかし、テレビのリモコンは電子政府に向いていないことがわかり、「しばらくは様子見だな」と思いました。
最近になって、ソニーが「Google TV」対応の新製品モデルを発表し、リモコンも改良しましたが、これではダメだろうなあと思います。
作者が電子政府向けのテレビとしてオススメする(開発して欲しい)のは、タブレット端末の映像や音声を無線通信で流すことができるテレビです。
テレビの原点に返り、データを受信して、それをクリアな映像や音声に変換し、テレビの前の人たちに伝えることに特化して欲しいのです。
これを強く感じたのは、昨年末の日本語教室のイベントで、インターネット等で取得した音楽ビデオを、iPad(初代)とプロジェクターで流した時です。
この時に苦労したのが、初代のiPadが外部出力を苦手としていること。
初代iPadは、画面をそのままプロジェクターや大型テレビに映し出すことができません。ビデオやスライドショーやプレゼン資料などの一部のコンテンツを特定アプリを通じて投影することしかできないのです。
iPad2では外部出力が改善されて、画面のすべてを大画面に出力できるようになりました。
しかし、接続ケーブルが必要なため、iPad本来の携帯性が損なわれてしまいます。
これを解消するための方法が、AirPlayです。
AirPlayは、iPad、iPhone、iPod touchなどで見ているものを、AppleTV経由でハイビジョンテレビやスピーカーにワイヤレスでストリーミングできる機能です。
iPad 2やiPhone 4Sであれば、画面をミラーリングすること(端末と同じ画面を映し出すこと)もできます。
作者もiPad3が出たら、買い換えてAirPlayを楽しみたいと思っています。
iPadは年配の方に人気があると言われますが、作者自身もそう思います。
と言うのは、iPadをいじっていて年配の人に話しかけられたことが3回ほどあるからです。
3人とも、おっかなびっくりながらも、楽しそうにいじってくれました。
そこで考えたのが、iPad(タブレット端末)と大画面テレビの組み合わせです。
1 iPadのような割と大型サイズでお年寄りにも操作がしやすいタブレット端末が普及する
2 iPadで使える電子政府サービスアプリを作る(できれば民間主導で)
3 AppleTVが無くてもiPadやアンドロイド端末をワイヤレス操作できるテレビを売り出す
4 家族や友人と大画面を見ながら、電子政府サービスを利用する
この場合、テレビ自体にはiOSやアンドロイドOSは必要ありません。iPadやアンドロイド端末から無線で送られてくるデータを受信して、きれいな音や映像を再現してくれれば良いのです。
ソニーには、専用リモコンなど開発しないで、テレビの原点に戻って欲しいと思います。