つぶやき電子政府情報(2013年10月22日):「何もしないこと」のリスクと電子政府

生活保護費横領容疑の河内長野市職員を逮捕 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131022-OYO1T00222.htm
「1人5000万円」不審な保護費を上司が放置 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131021-OYO1T00245.htm

ケースワーカーとシステムのメンテナンスと経理担当の兼務って、「着服してください」と言っているに等しいような。。財政状況を考えると公務員削減の方向性は変えられないので、仕事を減らすか、仕事のやり方を変えるかしない限り、同様の問題は増えるでしょう。

詳細は、今後の検証で明らかになると思いますが、自治体における生活保護担当の職場では、慢性的な人手不足による超過勤務等で疲弊していることがあります。そうした状況の場合、チェックシステムを強化したところで、事態は悪化するばかりと思います。求められるのは厳格なチェックシステムよりも、現場で適切に機能するチェックシステムだからです。

電子政府は、市民や行政職員の役に立って、初めてその効果が認められます。そのためには、余裕があるうちに業務の見直しや改善を進めて、来るべき厳しい時代に備えるために電子政府を導入・活用しておく必要があります。

しかし、実際には、そうした余裕がある時期は既に終わっています。もし本気で問題の解決を望むのであれば、緊急避難的に人や予算を増やして、体制を立て直すための余裕を持たせる必要があります。

成熟期・衰退期を迎えた現在の日本では、「何もしないこと」のリスクは、時間が経つほどに高まっていきます。

今回の生活保護費の不正着手問題は、「何もしないこと」のリスクが顕在化した事例であるように思えてなりません。JR北海道の問題とも重なるものがあります。こうした事例が増えるほどに、「社会を変えたい」という欲求が高まり、本当に役に立つ電子政府について考える機会が増えると良いのですが。


国の行政手続のオンライン利用に関する御意見・情報提供のお願い
平成25年10月15日 総務省行政管理局
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyokan05_02000026.html
より便利で使いやすいオンライン手続への改善に向けた検討のため、国の行政手続のオンライン利用に関して、改善してほしいこと、疑問に感じていること等について、国民の皆さまからの御意見・情報の提供をお願いしますと。

統計GIS機能の試行運用開始 -統計におけるオープンデータの高度化-
平成25年10月15日 総務省統計局統計情報システム課
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01toukei01_02000029.html
統計データの高度利用環境の構築のため、統計GIS機能の試行運用を開始。統計データの活用事例やAPI機能の試行運用状況も紹介しています。
関連>>次世代統計利用システム:GIS機能の利用登録を開始しました
http://statdb.nstac.go.jp/info/gis-regist/

日本型組織の女性管理職がイケてない訳
http://toyokeizai.net/articles/-/20707
テレビドラマの「ドクターX」は、再放送で面白く見ましたが、現実はすごい世界ですね。競争が教授就任時1回ならば、「ゴマすりスキル」だけで勝つこともありうるが、米国のように絶えず競争が必要な社会では、「ゴマすり」「他人蹴落とし」スキルだけで勝ち続けることは不可能なのであると。過度な保護よりも、適切な競争環境と人材や知識の流動性がより重要というのは、電子政府でも学ぶべきことかと。

共通番号制度:第三者委、30人態勢で運用監視 
毎日新聞 2013年10月06日
http://mainichi.jp/select/news/20131006k0000e020145000c.html
「特定個人情報保護委員会」への過度な期待は禁物で、マイナンバー制度と同じで育てていく視点が必要でしょうね。

増税してバラマキは許されない、政府・与党は財政の長期推計を公表せよ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20131007/254252/
「実入りが増えると気が大きくなってしまう」のは人の性なのかもしれないけど、政府がそれではまずいでしょ。

「セールス」を他人事だと思っていませんか
ダニエル・ピンク×神田昌典 人を動かす新たな3原則
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20131007/254267/
あらゆる人が平等に同じ情報にアクセスすることができるようになった現在、新しいセールスのABCとして、“Attument(同調)、Buoyancy(浮揚力)、Clarity(明確性)を提唱。電子政府も「セールス」が重要で、費用対効果の決定的な要素である「使ってもらえる」に直接繋がっています。

UK: Scotland – New patient portal for NHS Lothian
http://www.epractice.eu/en/news/5420059
英国ロージアン地域の患者ポータルを紹介。医療情報化が進む国では、「患者ポータル」を通じて市民が自分の診断履歴等を確認できる仕組みが一般的になりつつあります。

利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会(第19回会合)
http://www.soumu.go.jp/menu_sosiki/kenkyu/riyousya_ict/02kiban08_03000144.html
平成24年度における電気通信サービスの苦情・相談概要、人命救助等におけるGPS位置情報の取扱いなど。

平成24年版 労働経済の分析 -分厚い中間層の復活に向けた課題-
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/12/
労働経済の推移と特徴、貧困・格差の現状と分厚い中間層の復活に向けた課題、就労促進に向けた労働市場の需給面及び質面の課題、非正規雇用者、貧困・格差の現状、背景とその問題点、対策など。

ヘイトスピーチは、法律で禁止するべきなのか
法律化がもたらすリスク低減と、その代償としての知の劣化
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131008/254314/
「ヘイトスピーチ」と見なされない程度で、普通にデモや抗議をすれば良いと思うのですが、そういう方向性には行かないようです。個人的には、「ヘイトスピーチ」も「カウンターアクション」も、どっちもどっちという感じで、極端に走ることの怖さを感じます。極端に走る法律は、もっと怖いですが。

土砂災害情報相互通報システムの活用について
(平成25年10月18日付け国土交通大臣宛て)
標記について、会計検査院法第36条の規定により、下記のとおり改善の処置を要求する。
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/25/pdf/251018_zenbun_7.pdf

疑念深まる、米政府による暗号解読
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20131011/510544/
米NIST(国立標準技術研究所)がアルゴリズム標準化にNSA職員が関与したことを認め、ユーザーに注意を促し始めたのは、ネットがもたらす相互監視社会の効果とも言えそう。

経費削減とサービス向上の両立に立ち向かう世界の都市
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131007/254255/
ほぼすべての行政サービスを民間に委託している、ジョージア州サンディスプリングス市も紹介。民間に委託しても効果が無いと言う人もいますが、要はやりようの問題で、自治体の支出を大幅に削減しつつ、サービスの質も向上させている事例は少なくありません。行政にも適度な危機感や緊張感は必要で、民間委託することで見えてくることは多いはず。

全国的な学力調査に関する専門家会議(第2回)配付資料
平成25年9月18日 文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/098/shiryo/1340062.htm
平成25年度全国学力・学習状況調査の結果、平成25年度調査問題例、授業アイディア例、外部試験団体と連携した英語力調査事業、大阪府茨木市の取組など。ITを活用できそうな部分もありますね。

ももクロがITを学んだ「ITクロEXPO」:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20131009/510175/
私も一緒に学びたかった。津田氏がうらやましい。。

Supporting service managers | Government Digital Service
http://digital.cabinetoffice.gov.uk/2013/10/08/supporting-service-managers/
これからの電子政府の作り方が、このポスターにまとめられていますね。

OECD 国際成人力調査(PIAAC:ピアック)日本版報告書の公表
平成25年10月8日 文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/10/1340025.htm
OECDが初めて実施した国際成人力調査(PIAAC:ピアック)の国際報告書に合わせ、国立教育政策研究所が、日本に関係が深い部分をまとめて分析を加えたもの。OECD加盟国等24か国・地域が参加し、16歳~65歳までの男女個人を対象として、「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」及び調査対象者の背景(年齢、性別、学歴、職歴など)について調査しています。日本が、読解力、数的思考力、ITを活用した問題解決能力(平均得点)の全てで1位とは驚き。問題例も出ているので、興味のある方は挑戦してみてください。
関連>>国際成人力調査(PIAAC)調査問題例 (PDF:1146KB)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/__icsFiles/afieldfile/2013/10/08/1287165_2.pdf

無許可業者による医薬品のインターネット販売の対応について
平成25年10月7日 厚生労働省 医薬食品局監視指導・麻薬対策課
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000025441.html
使用期限切れの医薬品をインターネットで販売していた千葉県柏市の業者について、柏市保健所が調査したところ、薬事法の許可を得ずに医薬品を販売していたことが明らかに。無許可販売業者の販売サイトは既に閉鎖されたと。医薬品のインターネット販売の安全・安心に向けて、しっかり取り締まって欲しいですね。

「自治体情報システムのクラウド化に向けて」を政府CIOに提出
2013年10月4日 一般社団法人 情報サービス産業協会(JISA)
http://www.jisa.or.jp/public_info/press/h25/tabid/1035/Default.aspx
http://www.jisa.or.jp/Portals/0/resource/opnion/20130925.pdf
遠藤紘一内閣情報通信政策監(政府CIO)に対して、次の内容を提言。
1.自治体クラウドの共同利用化
2.自治体BPRの推進
3.業務継続性の観点の必要性
4.番号制度への対応と社会的コストの抑制
5.地域に根ざした新たなサービスの創造
6.自治体クラウドに向けた課題
(1)自治体CIO機能の確立
(2)クラウド実施企業への資金措置
(3)SE不足のピーク対応
(4)農業、医療などのIT化、クラウド化
(5)地域に根ざした新たな電子行政サービスの創造

オープンデータ社会(105)医療分野のビッグデータ、オープンデータの活用
http://blogs.itmedia.co.jp/business20/2013/10/post-aaa5.html
患者の健診・医療データなどの分析・活用により、予防医療を重視した健康寿命を伸ばすことは重要ですが、高福祉国では一般的な「かかりつけ医(総合家庭医)」の原則義務化などを同時に実施しないと、増え続ける国民医療費には対応できないでしょう。「医療制度改革が伴わない医療情報化」と「行政改革が伴わない電子政府」は、どちらも失敗する運命にあると。