つぶやき電子政府(2015年10月1日):証券口座や預貯金口座へのマイナンバー付番・利用について

個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律(平成27年9月3日成立・同月9日公布)
思ったより早く成立しましたね。個人情報の取扱いの監視監督権限を有する第三者機関(個人情報保護委員会)を特定個人情報保護委員会を改組して設置。預貯金口座へのマイナンバー付番、特定健診・保健指導に関する事務における利用、予防接種に関する事務における接種履歴の連携、日本年金機構におけるマイナンバー利用等開始の延期(最長2017年5月末まで)など。
 
これに関連して、最近たずねられることが多い、「証券口座や預貯金へのマイナンバー付番(紐付け)・利用」について、簡単に整理しておきます。
 
まず、証券口座について。
 
・証券口座へのマイナンバー付番・利用は、マイナンバー法の成立時から決まっている。
・既存の証券口座については、2018年末までは猶予期間がある。
・2016年1月以降の新規の証券口座開設は、マイナンバー提出が必要。
・既に証券口座を持っている人は、2018年末までにマイナンバー提出が必要。
 
例えば、2016年から始まる「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」の口座を作る場合は、マイナンバーの提出が必要になります。
 
注意したいのが、銀行経由で投資信託口座などを開設している場合です。「銀行口座しか持っていないから」と勘違いしないようにしましょう。ただし、マイナンバーを収集するのは証券会社や銀行の側なので、対象となる口座を持っている人に対しては、証券会社や銀行から連絡があるはずです。ですから、あまり心配する必要はありません。
 
 
次は、預貯金口座について。
 
・今回の法改正により、預貯金口座へのマイナンバー付番・利用が可能になる。
・預貯金口座へのマイナンバー付番は、2018年の開始を予定(政令で指定)。
・預貯金口座に関する銀行等へのマイナンバー提出は任意。
・2021年を目途に、預貯金口座へのマイナンバー付番のあり方について再検討。
 
このため、2021年には「預貯金口座へのマイナンバー付番が義務化されるのではないか」と心配する人が多いようです。
 
証券口座へのマイナンバー付番は義務化されているのですから、預貯金口座へのマイナンバー付番についても、義務化される可能性は確かにあるでしょう。
 
なお、「マイナンバーを使って証券口座や預貯金口座の検索・名寄せができること」と「検索・名寄せした証券口座や預貯金口座の残高や取引内容を確認すること」は、全く別物であり、必要となる法的な根拠や権限も異なります。
 
「検索・名寄せした証券口座や預貯金口座の残高や取引内容を確認すること」は、マイナンバーと関係なく今でも犯罪捜査や税務調査などで認められています。マイナンバーでできることは、「マイナンバーをキーとした検索や名寄せ」であり、それ以上のことはできません。
 
 
★参考:改正マイナンバー法より
 
附則第一条(施行期日)
六第七条並びに附則第十四条、第十七条及び第二十条の規定公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
 
第十二条(検討)
4政府は、附則第一条第六号に掲げる規定の施行後三年を目途として、預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第二条第一項に規定する金融機関が同条第三項に規定する預金者等から、又は農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第一項に規定する農水産業協同組合が同条第三項に規定する貯金者等から、適切に個人番号の提供を受ける方策及び第七条の規定による改正後の番号利用法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて、国民の理解を得つつ、所要の措置を講ずるものとする。
 

 
e-Gov(ENGLISH) e-Gov.
電子政府の総合窓口e-Govイーガブの英語版がリニューアル。滞在生活者、訪問者、ビジネスなど、基本的な利用者や目的別に情報を整理しています。オリンピックまでに、更なる充実を期待します。
 
 
デジタル教科書の普及はBYODで
東洋大学の山田肇先生による提案。子供たちに自宅のデバイスを持参させるという方法だと、特定のOSに依存しないHTML5形式の教育コンテンツが増えそうですね。私の周囲を見ても、幼稚園に入る前に子供たちが普通にタブレット等を使ってますし。教育バウチャーのような税金の使い方も、大賛成です。
 
サイバーセキュリティ基本法第27条第3項に基づく勧告について(PDF)
平成27年9月11日 内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)
厚労省の体制、機構の体制、厚労省と機構の連絡・連携体制、厚労省と機構の情報システム等、機構の情報セキュリティ対策、機構の運用管理対策、機構の外部情報セキュリティ監査、厚労省の教育研修・訓練、機構の教育研修、機構の訓練、厚労省の職員の認識と所管法人等監督、機構の成果評価と報告、厚労省の報告など。これで機構が変わるとは思えませんが。。
関連>>サイバーセキュリティ戦略について(PDF) 平成27年9月4日 閣議決定
サイバー「戦争」時代 ついに国家間の懸案事項に 
 
市職員による個人情報の流出について(9月13日掲載) 堺市
当該職員が、北区選挙管理委員会事務局(北区企画総務課)に在籍していた平成18年度から平成23年度の間に、約68万件の有権者情報などのデータを含む選挙システムを、複数回、市から持ち出し、自宅のパソコンに保存していたことが判明。流出したのは、平成23年11月27日執行の大阪府知事選挙での投開票所の施設管理者・鍵保管者(北区分)及び郵便等による不在者投票対象者(北区分)の個人情報であると考えられますと。
関連>>堺市職員が選挙関連データ約68万件を不正持ち出し、自宅PCに保存
 
認知症高齢者の靴に「番号」を貼るふじみ野市
地域で進める徘徊対策
「ひとり歩き(徘徊)高齢者早期発見ステッカー」は、65歳以上の高齢者を対象に、事前に名前や住所、写真を登録してもらい、「ふじみ野市」と番号が書かれたステッカーを無料で配布するもの。番号を市役所に連絡すると、市役所から家族に連絡が入り、無事に帰れるという仕組み。番号情報は、市内の警察署とも共有と。顔認識の技術も進歩したことですし、住民基本台帳等に顔写真を登録するのが良いですね。
関連>>ひとり歩き(徘徊)高齢者早期発見ステッカー ふじみ野市
 
小松秀樹氏、9月中に亀田総合病院を懲戒解雇?
小松氏は「言論の自由侵害」と「安房のまちづくり妨害」を指摘
最終的には、「誰の方を向いて病院を経営するのか」が問われるのでしょうか。
 
デイサービス最大手ツクイとの業務提携により 
在宅介護+24時間救急時対応サービスの提供を開始
「在宅で生活する高齢者向けのデイサービス・訪問介護」と「24時間救急時対応サービス」を組み合わせたサービスを、10月1日から青森県・岩手県・宮城県・秋田県で開始し、順次全国に展開予定と。ホームセキュリティのノウハウは、老人ホームでの虐待防止などでも生かせそうですね。
 
広島大、全学IT基盤をハイブリッドクラウド環境へ移行
電子計算機システムのクラウド移行に、日立のクラウドを採用し、複数のクラウドの利用と統合的な管理・監視が可能な「フェデレーテッドクラウド」を実現。学術認証連携基盤「学認(GakuNin)」と連携した認証を実現しているため、他大学のシステムとの接続やデータ共有も可能と。時代も変わりましたね。
 
マイナンバーで銀座もハワイも大わらわ
ホステス報酬も海外資産も完全把握?
タイトルから、なんちゃってマイナンバーのお話しかと思ったら、税理士さんによる的を得た解説でした。税や社会保障制度の現状や方向性を知っておくことが、中長期でのマイナンバー対応と言えるでしょう。
 
平成26年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果【速報値】
全国の全公立学校(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校)を対象に、平成27年3月1日現在の「学校におけるICT環境の整備状況」と「教員のICT活用指導力」を調査。地域や自治体によって差がありますね。今後は、ICTの整備状況と学力の相関関係を明確にしたいところです。
 
政府広報のミニ番組「霞が関からお知らせします」 (動画)
来年1月から利用が始まる「マイナンバー制度」について、向井治紀・内閣府 大臣官房番号制度担当室長から話を聞いています。
 
2015年7月29日 第10回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会
○渡辺医療介護連携政策課長 医療介護連携政策課長
 私の課にございます保険システム高度化推進室のほうでNDBデータを所管しておりますので、回答いたします。ご指摘は、最終的にこのNDBデータを分析するときにきちんと住所地情報がとれるようにするということだと思います。これにつきましては、来年1月からのマイナンバー制度の施行に伴いまして、各医療保険者がマイナンバー関連の事務をしていくということで、先般の医療保険制度改正によりまして、社会保険診療報酬支払基金と国保中央会が、保険者からの委託を受けて住基情報に接続をするというシステムをこれから作っていくことになっております。
 現在、NDBデータの保険者から支払基金を通じて国のほうに出していただくことになっております。そういったシステムの中で、NDBデータに住所地情報をどのようにつけられるかということについて、本年度、調査研究をしていきたいと思っておりますので、今後また関係者の方々と御相談をしながら、具体的なやり方について進めていきたいと考えております。
 
インターネット上の安全・安心に関する世論調査 平成27年7月
インターネットの安全・安心、インターネットバンキングの安全・安心、コミュニティサイトの安全・安心、政府(警察)への要望、サイバー攻撃、企業などにおける対策について調査。全体的に不安を感じる割合が増えており、それに伴い「警察によるインターネット上の監視の充実・強化」を望む割合も増えているようです。 
 
外国特許情報サービス「FOPISER(フォピサー)」を開始します~これまで照会できなかった国の特許情報を無料で検索、照会することが可能になります~
ロシア・台湾・オーストラリアの特許・実用新案文献、及びロシア・台湾の意匠文献を蓄積し、日本語による使いやすいユーザーインターフェイスで文献番号を指定して、これらの文献を照会することができますと。サービス提供時間が「開庁日の9時から20時まで」なのは、何か理由があるのでしょうか。
 
マイナンバー制度のワーストシナリオに備えよ
マイナンバーの通知開始、実際の利用など、1-2年は混乱が続くでしょうね。3年後の定着を目指しましょう。
 
マイナンバー対策は生やさしいものじゃない
導入まで4カ月、サッポログループマネジメントの城戸寿弘氏に聞く
個人番号の取り扱い運用では、マイナンバーが記載された書類に触れる人を最小限に抑えることや、マイナンバーが記載された控えやコピーの書類を残さないことを心がけた。一般の従業員にも教育が必要で、「住所を確認する」「簡易書留が届いたら中身をチェックする」「個人番号カードを申請しましょう(推奨)」「個人番号カードは自分自身で確実に受け取りましょう」の4つがポイントと。大変な反面、業務の「標準化」も進んだと。サッポログループぐらいの規模になると、ホント生やさしいことではないですね。
 
「診療情報を全国の病院で共有」、国は本腰も現場は反発
韓国の保健政策を担当する保健福祉部が、全国の医療機関の診療情報を医療機関同士で共有できるプラットフォームの構築に着手。個人もこのプラットフォームにアクセスすると、全国の医療機関で受診した診療情報を確認できるようになると。エストニアや北欧諸国では、すでに整備されているサービスですね。韓国が直面している「医師や医療機関が診療情報共有を歓迎していない」という抵抗は、エストニアや北欧でもあったようですが、情報共有を実践する中で少しずつエビデンスを積み重ねていくのが一番ですね。
 
Report: No progress in German eGovernment usage
ベルリンのシンクタンクが実施する第6回目となる「電子政府モニター報告」によると、De-Mail(電子私書箱のようなサービス)や新しいeIDカードの導入にもかかわらず、ドイツの電子政府サービスは、スイスやスウェーデンなどに比べて、利用が進んでいない。利用が進まない理由として、多くの市民がサービスの存在を知らず、検索エンジンで見つけることができないと。
EUでも特に個人データ利用に厳しいドイツでは、紆余曲折を経て何とか納税者番号は統一したものの、行政機関による分野間・組織間の情報連携は進んでおらず、電子政府サービスでも縦割りが障害になっているようです。
 
電子署名及び認証業務に関する法律施行規則の改正案等に対する意見募集の結果
平成27年9月1日
今回の改正案で、利用者の真偽の確認書類として「主務大臣が告示で定める書類」が追加され、「5 つの士業名簿の写し」が告示で定められたことについて賛同しますと。
 
厚労省の2016年度予算概算要求は30兆6675億円
社会保障費の自然増分として6700億円、かかりつけ医の普及にも充当
高齢化に伴う社会保障費の自然増分6700億円のほか、成長戦略推進枠として2252億円を計上。自然増分を含めた医療に関わる費用は11兆4523億円、介護は2兆7376億円に。