つぶやき電子政府情報(2014年12月24日):リトアニアの電子政府はエストニアを超えることができるか
大前研一氏のコラム記事や、楽天の三木谷会長が代表理事を務める新経済連盟の視察などにより、エストニアの電子政府やX-ROAD(情報交換プラットフォーム)への関心が改めて高まっているようです。最近では、(どこまで本気なのかわからない?)電子移住の計画も注目されています。士業の人は、次の記事を読んでビックリするかもしれません。
人口130万人 エストニアから税理士や会計士が消滅した理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141029-00000004-pseven-int
銀行口座側から家計簿が自動的に組み立てられるので、税金は自動計算となる。企業も個人も納税申告をする必要がない。だから税理士や会計士が不要になり、それらの職業はエストニアでは消滅したと。
インターネットベースで稼動するX-ROADは、わずか200万ドルほどで構築されており、その費用対効果は非常に優れています。現在の技術水準とインフラ環境であれば、さらに安い費用で構築できるでしょう。
エストニアの電子政府は非常に優れたものですが、私が次世代の電子政府として注目しているのが、バルト三国の一つリトアニアの電子政府プラットフォーム(SIRIP – State Information Resources Interoperability Platform)です。
Lithuania e-government cloud gets document management tools
リトアニアの電子政府プラットフォーム(SIRIP)は、急速に進むクラウド環境を前提としており、エストニアのX-ROADを進化させた感じです。米国でセールスフォース・ドットコムが普及してきた時、電子政府も同じような形態になっていくと思いましたが、それを体現しようとしているのがリトアニアと言えるでしょう。
すなわち、
・市民・企業・行政職員が共通の認証基盤でアクセスできる
・クラウド型の情報交換基盤で公共情報を共有し
・電子決済機能を持ち
・これらをモジュールとして政府PaaS上で電子政府サービスのデザイン・構築ができて
・不正利用等の強力な監視・監査機能も備えている
といったものです。一定の水準以上の安心・安全な環境で、公共・公益情報がデジタルデータとして流通するようになれば、電子政府は加速度的に進みます。データ流通を阻害するものを除去していく作業が、電子政府の重要な役割と言えます。
リトアニアは、国連の電子政府ランキングではベスト20に入ったこともありますが、2014年は33位となっています。今後の躍進に期待したいところです。
関連>>EGOV – Country Selector
税務事務における「特定個人情報保護評価書(素案)」に対するご意見をお寄せください。
平成26年12月15日 葛飾区 平成27年1月14日(水曜日)まで
マイナンバー(個人番号)を含む個人情報ファイルを保有する際には、特定個人情報保護評価を実施することを義務付けています。このたび、税務事務について「特定個人情報保護評価書(素案)」(全項目評価書)を作成しましたので、ご意見をお寄せくださいと。
対象システムは、税務システム、eLTAX審査システム、国税連携システム、住民情報共通データベース(共通DB)、中間サーバー。
ちなみに、マイナンバー制度では、情報提供ネットワークシステムを経由し符号を用いることで、マイナンバーを流通させることなく、異なる行政機関等の間における情報の照会および提供を実現することになっていますが、国税庁と地方団体との税情報(所得税確定申告書、法定調書等)のやりとりについては、符号を用いることなく、マイナンバーを直接使って、エルタックス国税連携システムにより行うことになっています。
関連>>エルタックス国税連携システムの概要について
住民基本台帳に関する事務における「特定個人情報保護評価書(素案)」に対するご意見をお寄せください。 葛飾区
行政機関等が保有するパーソナルデータに関する研究会(第11回)
平成26年12月18日
行政機関等が保有するパーソナルデータに関する執行・監督体制・権限の在り方について(座長試案)、「中間的な整理」において検討課題とされた事項等の整理(案)など。課題として、個人特定性低減データの提供に当たっての本人同意、個人特定性低減データに係る提供先への規律(二次流通、再特定禁止など)、個人特定性低減データに係る提供先の把握・公開、機微情報の扱い、行政機関等が個人特定性低減データを提供する場合のプロセスなど。
Iowa’s Driver’s License App to be Tested in 2015
米国のアイオワ州では、運転免許証アプリのプロトタイプを6ヶ月以内に作成し、2015年にはテストを開始すると。エストニアでもモバイルIDの利用が進んでいますので、日本のマイナンバー制度でも、個人番号カードに代わって、より税金のかからないスマートフォンを活用する方が良いかもしれません。
関連>>Mobile-ID – e-Estonia
Indonesia Perlu Mencontoh E-Government Korea
インドネシアが電子政府の実現に向けて選んだパートナーは韓国と。書いてある内容を見ても、電子政府の実現には行政改革が必要なことがわかりますね。
マイナンバーで口座情報管理のシステムを NHKニュース
金融機関が新たに口座を開く人や、すでに口座を持っている人にマイナンバーを申告するよう求めることも可能にしますが、預金者の側に申告義務は課さないと。
預金口座にマイナンバー 18年から任意登録、政府方針
既存の口座、新規口座を含めて、本人情報の一部として銀行に登録するよう呼びかけるが、登録は当面任意として、義務化は先送りすると。任意登録するメリットって何かあるのでしょうか。
関連>>マイナンバー導入の効用と課題
よく整理された記事で、これを読むだけでもマイナンバー制度の概要が理解できますね。
さぁそろそろ次の総選挙の準備を始めるか
大阪の改革モデルが日本を変えるはず
遅くとも4年後には、いや状況次第では2年後にも次回の衆院選がある。争点はおそらくアベノミクスの後始末、中でも財政再建策になるだろう。だが既得権益に支えられる自公連立政権には実行が困難に違いないと。
一時の勢いが無くなったことで、担ぎ上げられる神輿ではなく、実績を伴った政治家としての橋下徹氏の今後に期待します。
「隣の家の蜂の巣は誰が駆除すべきか」
千葉市長と市民が議論した受益と負担の関係性
千葉市・熊谷俊人市長に聞く市政改革の足跡
私の場合、自治体首長の評価をする際に、最も重視するのが「財政健全化」への取組みです。みんなが嫌がる(けど必要な)ことを、一定の合意や支持を得ながら実現できる人は信頼できるからです。
「財政健全化」には、事業の大幅な見直しや統廃合が伴いますので、その分の人(最も貴重な資源)やお金が浮きます。この浮いた人とお金を「攻めの投資」に使うことで、新たな希望が生まれてきます。浮いた人とお金を、短期的な効果や人気を求めてバラマキ(こども手当など)に使ってしまいたい欲求を抑えることができる首長さんは、やはり信頼できます。
「住民のレベルが低いと、選ばれる首長のレベルも低い」という話も聞きますが、実際には住民のレベルはかなり高くて、優れた首長の登場を待っているのだと思います。普段は、そうした住民は隠れていて、あまり表に出てこない。しかし、優れた首長がそのきっかけを提供すれば、優れた住民の潜在能力を引き出して、自治体経営に貢献してもらうことが可能です。
そのきっかけの一つとして、オープンデータが注目されているのですね。
マイナンバー「中間サーバー・プラットフォーム構築・運用業務」をNECが落札
予定価格は227億円(税込み)のところ、NECが199億8000万円で落札。NECは、中間サーバーのソフトウエア設計開発業務も落札しています。中間サーバー・プラットフォーム構築の「プロジェクト管理支援業務」は入札不調で、対応は未定と。
医療保険者等向け中間サーバー等ソフトウェア設計・開発等業務調達仕様書(案)
中間サーバーへの対応は、どこでも苦労していますね。別添資料として、厚生労働省情報連携に係る事務フロー、各保険者の業務フロー図(現行、番号利用開始後、情報連携開始後)、情報照会できる具体的な手続一覧などがあります。
藤沢市における番号制度への取り組みについて
作成者: 地方公共団体情報システム機構
藤沢市総務部IT推進課、総務部参事(兼)IT推進課長を講師とした研修の動画を公開しています。全5回。
経団連:マイナンバーガイドライン説明会 (2014-12-09)
内閣官房社会保障改革担当室と特定個人情報保護委員会事務局からの提出資料が公開されています。
決めつけて取材する朝日新聞記者
帝国データバンクによる11月分の倒産集計発表に対して、朝日新聞は「円安倒産、3か月連続最多 11月」と、読売新聞は「倒産8年ぶり低水準」と報道。実際には、倒産全体は100件以上大幅に減少し、そのうち6%を占める円安関連倒産については、わずか3件前月から増加したと。個人的には、アベノミクスに賛成していませんが、朝日新聞の報道はヒドイですね。
共通番号制度とは? なにが問題?(PDF)
2014年11月 共通番号制度を考える世田谷の会
マイナンバー制度に反対する人たちの考え方が整理されているので、参考になります。でも、番号制度に反対する人たちって、番号制度先進国である北欧諸国の社会保障制度を賞賛してたりするんですよね。「世田谷の会」の人たちは、日本をどんな社会にしたいのかな。
都道府県CIOフォーラム報告 第12回年次総会
– ディスカッション1-2 個人情報保護評価のひな型は作らず
特定個人情報保護委員会の指針では一定の安全監視措置に触れてはいるが、「委員会が細則を提示することはない」と。
社会保障分野のシステム改修については、平成26年度予算で405億円を確保し、自治体には185億円を振り向ける。都道府県は4システム、市町村は8システムを改修する必要があり、費用の3分の2を補助し、残りは普通交付税・特別交付税で措置。補助額は人口規模で6類型、システム形態で6類型に分けて想定事業費を算出。予算要求は来年度分も続けると。
スポーツの経済効果に関する調査研究(平成26年度)
スポーツ大会等実施による経済効果、スポーツ産業の経済規模、スポーツや身体活動の促進による医療費削減効果など。
2008年度に三重県いなべ市が実施した医療費調査では、元気づくり体験事業参加者の1人当たりの年間平均医療費について、約2割の削減効果が出ている。信州大学の研究報告では、信州大学が開発した「インターバル速歩」を5カ月間継続すると、①体力が最大20%向上する、②生活習慣病の数値が約20%改善する、③年間にかかる医療費を約20%節約できる、という「インターバル速歩20 の法則」が実証されていると。他の事例を見ても、1-2割の医療費削減効果が期待できそうですし、アクティブシニアが増加すると社会や経済も元気になりますね。それにしても、ジョギング人気は高いなあ。
株価2万円に備えよ! 年明けまもなく、株はぐんぐん上がる
株をやる人も、やらない人も 全国民必読
急激なインフレと言えば最近のロシアでもありましたが、実質賃金が低下するだけでなく、実質年金の低下(物価上昇分より年金増額分を少なくする仕組みがある)も起きるので、社会保障費の多くを占める年金の支給減額が進みますね。株価については、完全な官製相場の様相なので、政府と日銀が玉切れになるまで上昇し、その後は悲惨な状況が待っているでしょう。
関連>>国内株式市場・円相場・日本国債~2020年までの財政健全化のためには大増税が必要
ジム・ロジャーズ氏インタビュー
安倍総理の政策は投資家にとっては良いが長い目でみると日本経済、国民にとってはよくないと。
平成25年度地方公共団体普通会計決算の概要 平成26年11月28日
歳入101.1兆円(+1.3兆円)、歳出97.4兆円(+1.0兆円)と。都道府県も市町村も、地方税(直接の税収入)の割合は歳入の3割ぐらいで、後は国からの補助や再分配、借金等でまかなっているのが現状です。
関連>>平成25年度都道府県普通会計決算の概要
「ICTサービス安心・安全研究会報告書 ~消費者保護ルールの見直し・充実~~通信サービスの料金その他の提供条件の在り方等~」及び意見募集の結果の公表
平成26年12月10日
・販売形態によらず、初期契約解除ルールを導入することが適当
・少なくとも一定期間経過後は、利用者の求めに応じ迅速、容易かつ利用者の負担なくるSIMロック解除に応じることが適当
利用実態に合った多様な料金プランの導入が適当と
IoT時代に対応したデータ経営2.0の促進
平成26年12月 経済産業省商務情報政策局
産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会 (第1回)の配布資料として。医療分野では、リアルタイムの生体情報、遺伝子情報(ヒトゲノム)、過去の診断結果(電子カルテ)、生活習慣データ、医療・生命科学関連文献等の解析により、予防医療や個人にあったオーダーメイド治療が可能になると。