つぶやき電子政府(2015年2月15日):プッシュ型サービスは行政サービスのメタデータ作成とID管理から

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そもそもの出発点として、全ての作品をタイプ分けするために取り組まなければならなかったのが、作品のメタデータ作成と。
 
行政サービスにもID番号つけて、こうしたメタデータ作成が必須なのですが、現在はできていません(やる気が無い?)。
 
東日本大震災後の被災者支援策も、国や地方でバラバラに実施されていたので、これらを横断的に検索して、自分にあった支援策を見つけることができない状況がありました。
 
「マイ・ポータルでプッシュ型サービスを提供する」とか言っているのであれば、メタデータ作成のような地道な作業を行い、行政サービスのID管理を徹底するべきでしょう。
 
実は、日本で電子政府ができ始めた2001-2003年頃にも、「行政サービスのID管理」の話はあり、私も何度か必要性を提言したことがあったのですが、実現しませんでした。もう少しきちんと提言して、制度化しておけばと悔やまれます。
 
関連>>全国809自治体の行政情報をDB化。ユニバーサルメニューで行政Webサイトをわかりやすくしたベンチャー「アスコエ」
 

 
UK, US step up collaboration on digital technologies, services and skills
英国と米国の電子政府やオープンデータが協働・連携していくと。オープンソースによる電子政府が進むと、多国間によるコードの再利用が進みます。電子政府のオープンソース化の動きは、日本のガラパゴス電子政府を浮き彫りにします。電子政府ベンダーが、携帯電話メーカーと同じ運命をたどるとは言いませんが、日本にいつまでも割高な電子政府を続けていく余裕が無いことは確かです。
関連>>Delivering a Customer-Focused Government Through Smarter IT
 
個人データはもう恐くない データ6種の活用時に盲点
識別子は一般に、利用期間が長く利用範囲が広いほど、プライバシーへの影響度が高いと。この考え方は誤解を招くので、あまり好ましくないでしょう。なぜなら、プライバシーを含む個人の権利を保護する、または被害を回復する局面において、識別子が有効かつ強力なツールにもなり得るからです。マイナンバー制度の導入を良い機会として、「プライバシーへの影響度が高い」=「良くないこと」という誤解を、時間をかけて解消していく必要があります。
関連>>カギは「個人特定性低減」 – 個人データはもう恐くない
個人特定性低減データは匿名データではないが、物理的にユーザーから同意を取れない場合のデータであると。
 
米企業「脱パスワード」急ぐ サイバー防衛で対策強化
米国ではサイバー攻撃によるクレジットカード情報や医療記録など重要な個人情報の大量流出が相次ぎ、電力会社のシステムへの攻撃も増加。手法の高度化で従来の技術では防げない事例が増えており、新たな対策が必要になっていると。個人番号カードも、この流れに乗ると良いかもしれません。
 
財務省所管分野における個人情報保護に関するガイドライン(案)に関する意見を募集します
平成27年1月28日 財務省
行政手続法に基づく意見募集。「個人情報保護に関するガイドラインの共通化について」(平成20年7月内閣府制定、平成26年11月消費者庁一部改正)等に基づき、「財務省所管分野における個人情報保護に関するガイドライン」を改正しますと。平成27年2月27日(金)必着。
ちなみに、「個人データ」とは、「個人情報データベース等を構成する個人情報」を意味するのに対して、いわゆる「パーソナルデータ」は「(個人情報に限らない)広く個人に関する情報」を意味します。個人情報保護やプライバシーの話がマニアックになりがちなのは、こうした用語のわかりにくさもありますね。
 
オランダ式介護、アジアに進出 地域ごとにチームが運営 
中間管理職を置かず地域ごとに看護師らの専門家チームが運営することで、コストを下げながら質の高い介護サービスを提供すると。
現在のオランダは、徹底的に効率化した高福祉国で、生産性と持続可能性と言う点でも、間違いなく先進国トップレベルに位置します。番号制度の導入も80年代と遅かったのですが、現在は番号制度を最も有効に活用する国の一つになっています。スイスと並んで、日本がお手本にしたい国と言えるでしょう。
 
Luxembourg seeks ideas to simplify government
ルクセンブルクの政府は、専用のサイトを立ち上げて、行政を簡素化するためのアイデアを市民から募集していると。日本の電子政府では、簡素化しないで電子化したり、情報を整理・統合・標準化しないで情報連携したりするので、調整・変換等の機能でシステムが複雑で割高なものになっています。効率化したいのか、したくないのか、どっちなのよ~
関連>>La plateforme d’echange dediee a vos idees de simplification administrative
 
Open Data Barometer Global rankings
英国、米国、スウェーデンは変わらずのベスト3。日本は19位で、上位国との差は大きいです。
 
 
日本と欧州の個人情報保護の感覚の違い
日本の人々は几帳面なので個人情報保護のプロセスや詳細を細かく議論するのですが、いざ運用となると、肝心な点が抜けていることが少なくありませんと。日本の感覚で個人情報保護をやってしまうと穴だらけで使い物にならないということを留意しておく必要がありますと。
 
電子行政における文字環境の整備
内閣官房 平本健二
文字情報基盤は,個人の氏名を正確かつ使いやすく実装する仕組みとして政府が整備してきており,フォントや画数などの文字情報等を,誰でも無料で利用できるように提供している。国民すべてが読み書きできる常用漢字,一般のパソコンやビジネスで利用するJIS漢字を含むのはもちろんのこと,戸籍統一文字と住民基本台帳ネットワークシステム統一文字のすべてを包含して,約6万文字を収納している。100万字以上あるとされる外字問題や、国内外の関係者・関係機関への対応を考えると、この「約6万文字という範囲で微修正していく」のが妥協点なのでしょうね。
関連>>電子行政における使用漢字の問題
 
技術情報等の流出防止に向けた「行動宣言」をとりまとめました
平成27年1月28日 経済産業省
技術情報を防御する、情報漏えいに断固として対応する、継続的な官民連携により攻撃手法の高度化へ対応すると。
 
またまた国税庁から締め出されたMacユーザー。どう対応する?
国税庁では10年以上にわたりシステムを開発、改良を重ねてきて、2014年度予算には100億1900万円が計上されているが、Macの現行機種はe-Taxから排除されており、「確定申告作成コーナー」を使って印刷するだけのシステムもMacはOS X 10.9までしか対応しないと。「古いOSやブラウザだと使えません」というのはありがちですが、今年も最新機種で使えないMacユーザーは災難ですよね。ちなみに、100億円あれば、エストニアの電子政府が丸ごと作れてお釣りがきます。。
関連>>e-Taxとの決別が、新しい電子政府の始まり
 
「情報セキュリティ10大脅威 2015」を発表:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
オンラインバンキングやクレジットカードの不正利用や内部不正の脅威が上位に浮上したと。
1位 「オンラインバンキングやクレジットカード情報の不正利用」
2位 「内部不正による情報漏えい」
3位 「標的型攻撃による諜報活動」
4位 「ウェブサービスへの不正ログイン」
5位 「ウェブサービスからの顧客情報の窃取」
6位 「ハッカー集団によるサイバーテロ」
7位 「ウェブサイトの改ざん」
8位 「インターネット基盤技術の悪用」
9位 「脆弱性公表に伴う攻撃の発生」
10位「悪意のあるスマートフォンアプリ」
 
マイナンバー制度に関する自治体向けシステム改修
リクナビ派遣情報より。この時給は高いのか安いのか。。
自治体に導入している既存システムへのマイナンバー制度に関する改修
2015年春~2年間の大規模プロジェクト
基本設計~実装~運用テストまで担当
開発言語:Java  
DB:Orecle
時給:2600円
 
日本法令マイナンバー制度のblog
マイナンバー制度に関連するビジネスを展開する企業が、制度の情報を提供する例が増えています。今後は、国や自治体で住民や事業者向けの広報・説明をする機会が増えてきますが、民間企業とも積極的に連携して、わかりやすい説明を心がけて欲しいと思います。
関連>>マイナンバー(社会保障・税番号制度)インフォメーション  NEC
マイナンバーの安全かつ簡便な提供・登録に向けた実証実験を開始   NTTデータ
2015年2月より番号収集の代行機能(番号収集代行サービス)の提供に向けた実証実験を開始しますと。
 
第2回地方公共団体における情報セキュリティ対策の向上に関する研究会
平成26年12月16日
情報セキュリティポリシーに関するガイドラインの改定案、情報セキュリティ監査ガイドラインの改定案など。
・クラウドサービスを利用し、住民情報等の重要な情報を外部のデータセンターとやり取りする場合は、高度なセキュリティ対策を行う必要がある。さらに仮想ネットワークを構築する場合には、仮想ネットワークと物理ネットワークとの対応関係、仮想ネットワークの運用設定方針と設定承認方針及び庁内設備をクラウドサービスに移行する場合の注意事項等について確認し、適切な対策を実施する必要がある。
・住民情報等の機密性の高い情報を蓄積する場合は、日本の法令の範囲内で運用できるデータセンターを選択する必要がある。
 

 
地方税の電子化、社会保障・税番号制度について(PDF)
マイナンバーが付された預貯金情報の効率的な利用、地方団体の申告書作成システムによる所得税の確定申告の簡素化、地方税関係書類に係るスキャナ保存制度の見直し、eLTAX(地方税ポータルシステム)、番号制度構築に係る地方公共団体の関係システム整備への支援など。eLTAXは、「(ほぼ100%の)全国自治体が共同利用するシステム」の数少ない例となりました。
 
円滑な預貯金付番の実施にあたっては、官民を挙げて国民向け広報を展開するとともに、行政機関等においては、口座振替申請書に番号記載欄を設ける、公金振込口座にはすべて付番されるよう取得した番号情報を金融機関に提供するなどの預貯金付番促進支援策について検討を行い、実施可能な施策を積極的に講じると。
 
将来的には、原則「マイナンバーに紐付けされた預貯金口座が無いと、給付金等の支給を受けられない」として、例外措置として「窓口での現金支給を認める(割高な手数料がかかる)」とするのが良いでしょう。
 
 
 
 

 
「医療分野のマイナンバー制度に誤解多い」、OGCがパネル開催
厚生労働省大臣官房参事官が挙げるマイナンバー制度への4つの誤解は
1.制度によって医療分野の情報共有が一気に進む
2.行政事務と同じように本人の同意なく情報連携して医療情報を扱える
3.12桁の個人番号がネットワークに流通する
4.「保険資格のオンライン確認」でマイナンバーを使う
確かに全てありがちな誤解ですが、それだけ「マイナンバー制度はわかりにくい」のですよね。
 
「イスラム国」人質事件で政府批判を許さないのは危険だ
ネット上で起きているのは、「政府批判を許さない風潮」というよりは、今回の事件に便乗した「自身の利益に誘導するための政権批判や営業行為への嫌悪」じゃないのかな。もちろん、自身の評判リスクとメリットを考慮したうえで政権批判するのは自由だし、そうした人たちを批判したり嫌悪するのも自由と。これだけ言論が自由な国で、安易に「言論弾圧だ」みたいな主張をする人は、個人的には苦手です。。
 
「イスラム国」>交換目前で交渉決裂か 後藤さんと死刑囚
毎日新聞から。やはり、専門家(英国の危機管理コンサルタント会社)が依頼を受けて動いていたのですね。ISの内部状況についても興味深いところ。
 
厚労省「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャラデザ募集、条件は「賞金なし、記念品」に絵師びっくり
厚労省サイトのリリースも見ましたが、ここまで来るとギャグですよね。今回の件に限らず、厚労省ギャグは、労働政策や社会保障政策の分野では「鉄板」になってるような。。
 
個人データはもう恐くない、データ活用促すプライバシー外交
第三者機関の下でのプライバシー保護に海外から高い信頼を得られなければ、データ収集もおぼつかない。欧米では企業も法改正に前向きで、システムの設計段階からプライバシー保護の方法を主体的に考える「プライバシー・バイ・デザイン」も実践していると。
関連>>「忘れられる権利」は欧州のみで適正、Google諮問委員会が報告書
EU規則案でも「忘れられる権利」は削除されていますが、「消去・削除する権利」については、一定の条件下で広く認められることになりそうです。
 
ゼロから作った広尾学園の理系教育、ICTはいかに支えたか(中編)
生徒たちが「社会で活躍できる力」をゴールにしようというビジョンを実践。理系教育の柱を支えるツールとして、ICTと英語を位置付け。生徒全員にタブレット端末を配布したとか、電子黒板を導入したといったことが話題なっているうちは、ICT活用の教育とは言えませんが、広尾学園のような事例や生徒が増えてくると、様々な分野で成果を実感できそうです。若い世代の(学歴格差とは異なる)教育・情報格差は、急速に広がっているかもしれませんね。
関連>>広尾学園 中学校 高等学校
品川女子学院
 
e-Gov電子申請講習会資料(最新版)
オンライン申請入門講座として、基礎編から、社会保険関連手続を例にした実践編までが学べます。操作マニュアルとしても使えますね。
 
第6回 規制制度改革分科会 平成27年2月3日
9月末時点でのアクションプランのフォローアップ状況、アクションプランの中で特に重点的にフォローしている内容、法令等により書面による保存、交付等が規定されている事案、「ITコミュニケーション導入指針」(仮称)など。
「個人番号カードを活用した公的個人認証サービスの利用場面拡大」の対応状況は、次の通りです。
・公的個人認証サービスの署名検証者の範囲拡大については、平成28年1月からの運用開始に向け、民間署名検証者用のガイドラインの整備等を進めているところ。
・また、スマートフォン等を用いた公的個人認証サービスの利用に関しても、26年度末の検討結果とりまとめに向けて検証作業を実施しているところ。
 
第4回自治体普及作業部会 平成27年1月30日
地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン案(非公開)、オープンデータ関連ワーキンググループの再編など。公開支援WGと利活用推進WGを新設。自治体普及作業部会の中間取りまとめが公開されています。
 
第7回 医療・健康分科会 平成27年1月30日
工程表該当施策(医療・健康分野)の平成27年度政府予算案、まち・ひと・しごと創生総合戦略との連携、見守りサービスに関する実態調査など。非公開資料が多いです。遠隔医療を「近未来技術に関する実証プロジェクト」のテーマにしています。
関連>>平成27年度厚生労働省予算案の主要事項
安心で質の高い医療・介護サービスの提供(PDF)
 
 
役員の登記の添付書面・役員欄の氏の記録が変わります(平成27年2月27日から)
・株式会社の設立の登記又は役員(取締役,監査役等)の就任(再任を除く)の登記を申請するときには,本人確認証明書の添付が必要となります。
・代表取締役等(印鑑提出者)の辞任の登記を申請するときには,辞任届に,当該代表取締役の実印の押印(市区町村長作成の印鑑証明書添付)又は登記所届出印の押印が必要となります。
・商業登記簿の役員欄に役員の婚姻前の氏をも記録することができるようになります。
関連>>法務省:登記-商業・法人登記
 
中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドラインを策定しました!
中小企業385万社の約8割を占めるサービス事業者が生産性の向上に取り組めるよう、生産性の向上を「付加価値向上、革新ビジネスの創出」と「効率の向上」の2つに大別し、実現する手法と具体的な取組事例を紹介しています。
関連>>サービス産業の高付加価値化に関する研究会の報告書
G20は生産性向上に注力し、競争力を強化すべき=OECD
人手不足は少子化の問題にあらず
 
 
保育施設における事故報告集計 平成27年2月3日
平成26年1月1日から平成26年12月31日までの間に報告のあった、 保育施設における事故について。死亡の報告は17件あり、そのうち0歳(8名)が最も多かった。負傷等の報告は160件あり、そのうち5歳(54名)が最も多かったと。認可・不認可に関わらず、一定の確率で事故は起きると再確認しておきたいですね。
関連>>保育所関連状況取りまとめ(平成26年4月1日)