つぶやき電子政府情報(2013年8月5日):経済財政諮問会議と社会保障制度改革国民会議が取りまとめ段階に

経済財政諮問会議と社会保障制度改革国民会議が、取りまとめ段階に入ってきました。両会議の結果を踏まえた国の方向性が決まると、具体的な電子政府戦略(行動計画)も立てやすくなりますし、マイナンバーの具体的な活用方法も、現実味を帯びてくるでしょう。

ただし、マイナンバーについては、まずは税と社会保障の各種手続と事務の効率化で着実に成果を上げて、社会に普及させることが重要です。「当たり前のことを当たり前にできるようにする」があって、次の段階へ移るのが望ましいです。先進国の電子政府が成熟期に入った現在、根拠のない夢物語は、電子政府の信頼性と健全化を妨げるものでしかありません。

第17回経済財政諮問会議
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0802/agenda.html
平成26年度予算の全体像、平成25年度の経済動向、中期財政計画骨子案、平成26年度予算の概算要求基準に当たっての基本的方針、経済財政諮問会議の今後の検討課題・取組など。

関連>>平成26年度予算の全体像(PDF)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0802/shiryo_01.pdf

各府省の予算要求に際して、定量的な成果目標とその達成に向けた指標、関連する政策を示して要求することを原則とする。既存の施策を継続する場合にも、5年以上を経過しているものについては、縮小・廃止を原則とする。
当面の財政健全化に向けた取組等について―中期財政計画―骨子(案)(PDF)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0802/shiryo_03.pdf
消費税率の引上げについては、8%及び10%への引上げのそれぞ施行前に、税制抜本改革法附則第18条に則って、経済状況等を総合的に勘案して、判断を行う。

第16回経済財政諮問会議
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0730/agenda.html
金融政策、物価等に関する集中審議、予算の全体像など。景気や物価に関する黒田日銀総裁の資料もあります。
関連>>デフレ脱却と経済再生に向けた進捗(PDF)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0730/shiryo_02.pdf
予算の全体像について(PDF)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0730/shiryo_03.pdf
概算要求基準の設定や中期財政計画、地方財政計画の策定も、「予算の全体像」を踏まえて立案されるべきと。経済財政諮問会議の強化と共に、ここに書いてあることを、安倍政権がどこまで実行できるかですね。

第19回 社会保障制度改革国民会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokuminkaigi/dai19/gijisidai.html
総 論と各論部分(少子化対策、医療・介護、年金)の報告書案が公開されています。経済成長の鈍化と少子高齢化の更なる進行の中で、社会保障費は経済成長を上 回って継続的に増大しており、国民の負担の増大は不可避であるが、同時に徹底した給付の重点化・効率化が必要と。かつての北欧諸国が経験してきた以上の、 本格的な「負担の分配」時代が日本にもやってきました。余裕がなくなるにつれて、関係機関の情報共有、ネットワーク化、データ活用も進みそうです。日本の 場合、ソフトランディングできる段階は過ぎてしまった感がありますが、「高負担・低福祉」の選択しかできなくなる前に、速やかに改革を実行して欲しいと思 います。
関連>>最近の人口や経済関係の数値について(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=147369&name=0000013440.pdf

 

Governments Turn to the Cloud to Manage Apps
http://www.govtech.com/Governments-Turn-to-the-Cloud-to-Manage-Apps.html
米国の政府機関によるクラウド移行事情について。メールサービスの利用から始まった市ではクラウドベースのERPシステムを導入するまでに、地方検察機関ではブラウザベースの刑事事件管理プログラムを利用、311(行政サービスの総合受付電話番号)のクラウド化で一人当たりの処理コスト軽減を目指す自治体など。あまり影響が大きくない業務や分野から始めて、徐々にその範囲を拡大するパターンが一般的のようです。その背景には、財政難から来るコスト削減の要求、市民ニーズの変化と多様化、IT職員の退職などがありますね。

ブラウザーの警告メッセージは意外に効果がある?
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/security/20130801_609895.html
コンピュータ関連の警告メッセージは、全般的にわかりにくいですよね。もう少し工夫すれば、ユーザーを適切な行動へと導けると思うのは、電子政府でも感じることです。

さようなら、「電子書籍」
http://wired.jp/2013/08/02/farewell-ebooks/
震災ビジネスに一番上手に便乗したのは中央省庁だったことがわかる事例として。これでは、お金がいくらあっても足りません。。

小児等在宅医療連携拠点事業について(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/dl/syouni_zaitaku_kyoten.pdf
新生児集中治療管理室(NICU)に入院する小児等を受け入れる在宅医療・福祉連携体制の整備として。同じ在宅医療でも、子供の場合は教育関係者との連携も必要になるのですね。
関連>>長野県における小児在宅医療の推進(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/dl/nagano_syouni.pdf

「脅し」が加わり悪質化する投資・出資詐欺。その対処法は?
http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20130730/359881/?P=1
我が家にも、かなり悪質な投資詐欺の電話がありました。「独居高齢者に留守番電話を無償提供すべき」には賛成ですし、電話会社のナンバーディスプレイ・サービスは、無料・標準設定で利用できるようにするべきですね。迷惑メール対策と同じように、迷惑電話対策にも力を入れて欲しい。

グーグルが参院選調査、政党・候補者サイトの閲覧率は最大1.18%と低迷
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20130730/1099764/?bpnet
選挙前の2カ月間で、テレビ番組を通じて政治関連の情報に接触した人は95%の一方、Webサイトを通じて接触した人は41%にとどまったと。まだまだテレビの影響が大きいです。ネットをよく見ていた人は自民党や、共産党に投票する傾向など興味深い視点も。若者へのアプローチ方法は、今後の検討課題ですね。

コラム:設備投資依存が招く「実感なき景気回復」=唐鎌大輔氏
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE97104320130802
説得力のあるコラム。エコポイントのプチバブルに乗っかったシャープの国内工場投資は、散々な結果に終わりましたし。。電子政府への投資の価値も、改めて考え直さないと。

農協に襲いかかるアマゾンの勝算
独占崩壊で日本の農業は変わるのか
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130730/251709/
改革や変革には外部からの刺激が必須と言われますが、アマゾンからの刺激は大きいですね。農協が変わらざるを得ない環境づくりこそ、今の日本に必要でしょう。

日本認証サービス
http://www.jcsinc.co.jp/
2013年6月27日開催の株主総会において解散決議を可決、現在清算処理を開始し清算結了を2014年9月末に予定と。時代の流れを感じます。

「 全てのインターネットサービスで異なるパスワードを! 」
~ 多くのパスワードを安全に管理するための具体策 ~
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2013/08outline.html
複数のパスワード管理方法として、「自分が利用するIDとパスワードを、リスト化して保持」「サービスの重要度によっては、IDとパスワードのリストを別々のファイルに分けて保持」を提案。私の場合はセキュリティソフト等で管理していますが、それなりのパスワードをサービスごとに使い分けるのはホントに大変です。。

30代人口急増! 流山市、”異端”の街づくり
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130802-00016818-toyo-soci&p=1
井崎義治市長へのインタビューを通じて、広告の企画や作成などを担う「マーケティング室」の取組みを紹介しています。米国の州政府サイトなどを見ると、マーケティングやブランディングに力を入れていることが良くわかります。ホンモノの地方分権には経済を含めた自立が欠かせないわけで、その意味では日本の自治体はマーケティングや自助努力しなくても、なんとかなってしまう(少なくとも、これまでは)のが、問題の根本なのでしょうね。

竹島に関する特別世論調査(平成25年6月)
http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/tindex-h25.html
竹島に関する国民の意識を調査し、今後の施策の参考にすると。対象は、全国20歳以上の日本国籍を有する者3,000人。有効回収数(率)は、1,784人(59.5%)。調査項目は、竹島の認知、認知内容、認知経路、竹島への関心、の関心内容・関心がない理由、関心を高めるための取り組み。竹島の認知が94%にまで増えて、関心があるも71%と多い。関心がない理由として、「自分の生活にあまり影響がないことだと思うから」「竹島に関して知る機会や考える機会がなかったから」を選んだ人が多い。認知度や関心が増えるのは、悪いことではないですね。

[岡村弁護士に聞く]「読ませる利用規約」で信頼を得る努力を
http://itpro.nikkeibp.co.jp/artic
le/COLUMN/20130725/494142/?ST=bigdata

パーソナルデータワーキンググループ報告書を紹介。パーソナルデータのことを、この報告書では、個人情報保護法に規定する「個人情報」に限らず、位置情報や購買履歴など広く個人に関する個人識別性のない情報を含むとしています。従って、わが国の個人情報保護法において個人情報保護法の対象情報となる個人識別情報よりも、さらに広く捉えています。必ずしも個人識別性が認められない情報についても、プライバシーとの関係で問題となる余地があることから、わざわざパーソナルデータという別の言葉を使っていると。この流れは重要で、プライバシー保護にとって「個人情報の保護」は一手段に過ぎず、プライバシーに侵害を及ぼす恐れのある全てのデータや行為が、保護や規制等の対象になり得ます。

経済負担と科学データをもとに「除染」の国民的議論を深めるべき
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130729/359701/
福島の除染目標について考えてみると、それが「年間1ミリシーベルト以下」に設定されているのは合理的ではない。論理的には年間100ミリシーベルトでも良いが、心理的抵抗や個人差なども考慮して、せめて年間20~30ミリシーベルトまで線量限度を引き上げるべきと。除染利権よりも福島の復興を第一に考えて欲しいですね。

もっと知りたい税のこと
http://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei2507/index.htm
小中学校の教材に使って欲しい内容で、大人が税について学ぶ入口としてもオススメ。印刷用のPDF版もあります。税の三原則「公平・中立・簡素」は、諸外国も苦労していますが、日本に改善の余地は大きいかな。

第3回再生医療製品患者登録システムの在り方に関する検討会・第1回体内埋植型医療機器患者登録システムの在り方に関する検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000013461.html
体内埋植型医療機器患者登録システム整備事業、J-MACS(日本の補助人工心臓 市販後レジストリ)、造血幹細胞移植の症例登録、患者登録システムの在り方に関する論点項目など。

国家公務員の留学費用の償還等に関する状況
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01jinji02_02000086.html
償還が免除される5年を待たずに離職した人の、離職理由や転職先業種などが知りたいですね。留学費用よりも人材の流出こそ、国家の損失なのですから。。

英国歳入関税庁のCIO、業務のデジタル化と組織の変革に挑む(上)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/IDG/20130726/494565/
英国では、オープンデータへの取組みや市民参加型の政府ポータル構築など、デジタル化の恩恵を最大限に引き出すための試行錯誤により、何とかウェブのスピードについていこうと頑張っています。

会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/25/h250729_1.html
国会に歳入歳出決算に添付して提出される「債務に関する計算書」について、正確性、有効性等の観点から、担当官や分任官の会計経理が正しく反映され、国庫債務負担行為に係る年度末の債務額が正確に計上されているか、官庁会計システムが、必要な情報の入力漏れなどを防止するものとなっているかなどに着眼して検査を実施。一覧表の一括出力、入力画面の改良、操作方法等の周知徹底などを提案。
関連>>官庁会計システム等のハード更新に関する調達計画書(PDF)
https://www.mof.go.jp/procurement/system/0150476.pdf

クラウドビジネス再入門(1)改めてクラウドコンピューティングとは?
http://blogs.itmedia.co.jp/business20/2013/07/post-b18c.html
医療機関が関与する医療クラウドの場合、厚労省ガイドラインに準拠するには仮想プライベートクラウドやコミュニティクラウドになると思いますが、本人の選択で民間企業等のサービスに健康情報を提供するなど、パブリッククラウドにもかなりの情報が既に蓄積されてそう。
関連>>医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第4.1版(平成22年2月)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/02/s0202-4.html

今後の新地方公会計の推進に関する研究会(第24回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/chikousuiken/02zaisei07_03000067.html
中間とりまとめ(案)と参考資料(案)、今後の地方公会計推進のスケジュール(案)などが公開されています。地方公会計入門としても使えますね。電子政府の観点で言えば、情報公開・オープンデータや財務比較・分析等に対応したクラウド型の共通会計システムを導入して欲しいので、政府CIOや自治体CIOが積極的に関わるべき分野と言えるでしょう。