電子申告で広がる電子政府先進国との格差

法人税 電子申告を義務に 19年度にも、事務負担軽く :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H94_Z10C17A4MM8000/
財務省と国税庁は企業が法人税と消費税の税務申告をする際、インターネットを使った電子申告(e―Tax)を義務化する方針で、2019年度からの開始を目指すと。イータックスとエルタックスの統合もして欲しいところです。
法人の電子申告を義務化している国は、諸外国ではかなりあるので、日本でも検討されることは嬉しく思います。日本は、電子申告の普及だけでなく、納税効率化や徴税コストについても後進国なんですよね。
エストニアでは、既に法人の電子申告利用を義務化しており、利用率100%を達成しています。個人を含めても、電子申告の利用率は約95%で、日本とは圧倒的な差があります。2015年からは、ワンクリック申告がスタートして、これまでも平均3-5分と短かったのですが、1分もかからないで電子申告を完了できるようになりました。
電子申告の普及だけでなく、還付処理にかかる時間を見ると、その国が電子政府の先進国なのか、それとも後進国なのかがわかります。例えば、日本では電子申告でも2-3週間が目安ですが、エストニアでは数日で還付処理が完了します。
Where’s My Refund? Taking a Look at State, Federal Government Tax Data, Tools によると、米国では、連邦政府の税申告で、電子申告だと還付処理が21日以内、郵送だと6-8週間かかる。州政府の場合、電子申告で2-3週間、郵送だと最大8週間かかるとのこと。
かつては電子政府先進国だった米国も、今やすっかり時代遅れになってしまいました。
電子申告のポイントは、まず初めに「税制度の簡素化」が必要で、その次に「バックオフィス連携・情報共有による自動処理」、最後に「オンライン申告の改善」という順番が理想です。ところが、米国の場合は「年々複雑化する税法」、「進まない情報連携と自動処理」がネックになって、オンライン申告のインターフェースやソフトウェアの改善でどうにかなる状況ではありません。
電子政府サービスが成熟化していく中で、標準化・モジュール化・オープンソース化が進んでおり、かつての先進国も後発国にあっさり抜き去られてしまうケースが増えてくるでしょう。
ID窃盗などの成りすましへの抜本的な対策を打ち出せないまま、社会保障番号という中途半端な番号制度を抱え、組織間の情報共有・連携も進まない米国は、日本のマイナンバー制度を進める上での反面教師と言えます。
米国には、エストニアのように「信頼の起点(トラストアンカー)」として機能する「住民登録データベース」はありませんし、国民IDカードやモバイルIDなどの信頼性の高いeIDも普及していません。今のままでは、電子政府先進国に返り咲くことは難しいでしょう。


「MyData Japan 2017」シンポジウム
http://www.glocom.ac.jp/events/2349
2017年5月19日(金)10:30~18:00(18時以降、懇親会あり)
主催:一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパン
共催:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
市民・消費者が自らのデータを集約し自らの意思で利活用する動きが社会や産業、政府や行政にいかなるインパクトをもたらすのか、どのような未来を拓くのか、そのために何をすべきかなどを議論。ジェアディスのラウル・アリキヴィ理事も登壇します。
EU離脱を嘆く英国人の駆け込み寺は「e-ネイション」のエストニアだった
http://wired.jp/2017/04/20/estonia-e-resident/
エストニアでも、ブレグジットを前に英国人の居住申請が急増していると。
関連>>Statistics about e-Residency
https://app.cyfe.com/dashboards/195223/5587fe4e52036102283711615553
1 Finland 2,914 15.25%
2 Russia 1,452 7.60%
3 United States of America 1,123 5.88%
4 Ukraine 1,105 5.78%
5 United Kingdom 1,019 5.33%
6 Germany 952 4.98%
7 Italy 843 4.41%
15 Japan 370 1.94%
平成29年度臨床効果データベース整備事業実施団体の公募について
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000162365.html
厚生労働省が、医療の質の向上や、費用対効果を踏まえた良質な診療方法の選択に資する、臨床効果データベース整備事業を実施する団体を公募。本事業の実施に当たっての個人情報保護や同意の取得と参加の拒否等については、個人情報の保護に関する法律、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン、臨床研究に関する倫理指針、疫学研究に関する倫理指針、医療情報システムの安全管理のガイドライン等に準じて執り行うと。
第2回がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会 平成29年4月17日
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000162156.html
がんゲノム医療の実践、がんゲノム医療を患者と国民に確実に届けるために、ゲノム医療とELSIおよび患者参加型の情報収集についてなど。
高齢者に配慮した取組みの推進に関する提言書- 「マイナンバー制度の民間活用」への提言- 2017年4月21日 生命保険協会
http://www.seiho.or.jp/info/news/2017/20170421-2.html
より確実なお客さま情報の確認に向けて、マイナンバーカード(公的個人認証サービス)、マイナポータルの利活用に加え、マイナンバーそのものの利活用の検討に期待すると。
「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定しました~サプライチェーンに内在する社会課題の解決に向けて~
平成29年4月18日 経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170418005/20170418005.html
・2025年までに、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズは、全ての取扱商品(推計1000億個/年)に電子タグを貼付け、商品の個品管理を実現する。
・その際、電子タグを用いて取得した情報の一部をサプライチェーンに提供することを検討する。
・2018年を目処に、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズは、特定の地域で、取扱商品に電子タグを貼付け、商品の個品管理を実現するための実験を開始する。
データ利活用促進に向けた企業における管理・契約等の実態調査
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170420003/20170420003.html
「社外からのデータ取得について」は、現状では、社外からのデータ取得を行っている企業が42.7%に留まる一方で、将来的には、社外からのデータ取得を行うことが望ましいと考える企業が61.5%あり、社外からのデータ取得を望んでいると。
関連>>「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」の報告書
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170419002/20170419002.html
「多言語音声翻訳システムの利活用実証に係る実施団体」公募の結果
平成29年4月18日 総務省
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin03_02000207.html
大多喜町、富良野市、大阪市、金沢市など。
インド政府が推進する電子決済、店頭での指紋決済に対応
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/idg/14/481709/041800318/
小売店向けのBHIMアプリ用インタフェース「BHIM-Aadhaar」は、国民が買い物の際に店頭の生体認証端末で指紋を使った支払いができる。店頭の端末には、生体認証機能とBHIMアプリを搭載したスマートフォンを使えると。
財政制度分科会(平成29年4月20日開催)資料
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia290420.html
財政総論、社会保障の資料が充実しています。


医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス
健康保険組合等における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス
国民健康保険組合における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス
国民健康保険団体連合会等における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス
平成29年4月14日 個人情報保護委員会
https://www.ppc.go.jp/personal/preparation/guidelines/#iryokanren
改正個人情報保護法の全面施行の日から施行されます。
○医療機関等における個人情報の例
診療録、処方せん、手術記録、助産録、看護記録、検査所見記録、エックス線写真、紹介状、退院した患者に係る入院期間中の診療経過の要約、調剤録 等
○介護関係事業者における個人情報の例
ケアプラン、介護サービス提供にかかる計画、提供したサービス内容等の記録、事故の状況等の記録 等
○個人識別符号の例
細胞から採取されたデオキシリボ核酸(別名 DNA)を構成する塩基の配列、健康保険法に基づく被保険者証や高齢受給者証の記号、番号及び保険者番号など
○要配慮個人情報に該当する情報の例
診療録等の診療記録や介護関係記録に記載された病歴、診療や調剤の過程で、患者の身体状況、病状、治療等について、医療従事者が知り得た診療情報や調剤情報、健康診断の結果及び保健指導の内容、障害(身体障害、知的障害、精神障害等)の事実、犯罪により害を被った事実等


本人の同意を得て個人データを流通、情報銀行の可能性を探る
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/17/041300141/041700002/
個人の指示やあらかじめ指定した条件に基づいて、データを第三者(他の事業者)に提供する。情報銀行の仕組みが実現できるかどうかは、データ活用の実態を踏まえたうえで企業の目線で検討する必要があると。
関連>>違反すると多額の制裁金、EUプライバシー保護規制との付き合い方
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/17/041300141/041800003/
AIは医療分野にどのような変化をもたらすか
https://research.preferred.jp/2017/04/ai-medical/
バイオテクノロジーとAIの力を組み合わせることで、生体メカニズムの解明を進められると。
NCDで変わり始めた外科手術
登録開始から5年、800万を超える外科症例データが集積
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201703/550697.html
NCD登録すると、自施設の手術成績が把握しやすくなり、術後死亡率や合併症発生率をリスク調整した上で全国平均値と比較することができると。
UK GDS looking for architects with open source expertise
https://joinup.ec.europa.eu/node/160737
英国政府デジタルサービス(GDS)は、2015年に少なくとも17億ポンド(約2300億円)の政府予算削減に寄与したと。新たな人材募集にもGitHubを活用してるんですね。
関連>>Government Digital Service ・ GitHub
https://github.com/alphagov
Two tender announcements: lock-in vs. moving freely
https://joinup.ec.europa.eu/node/160695
ベンダーロックインを構造的に防止するには、オープンソースソフトウェアの使用が欠かせないと。
関連>>TED (Tenders Electronic Daily)
The Supplement to the Official Journal of the EU
http://ted.europa.eu/TED/main/HomePage.do
今こそ「朝銀に1兆4000億円投入」の闇を解明すべき — 山田 高明
http://agora-web.jp/archives/2025672.html
朝銀は独立した金融機関ではなく、朝鮮総連が人事権を握る下部機関であった。そして毎年、朝銀の集めた何百億円という資金が本国へと送金され、金正日政権の核・ミサイル開発資金へと化けていたと。
2017年版中小企業白書・小規模企業白書
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170421001/20170421001.html
中小企業のライフサイクルと生産性及び中小企業の雇用環境と人手不足の現状、起業・創業、事業の承継及び新事業展開による成長など。