「APIで電子行政サービスを良くする」という発想は時代遅れに
電子行政サービスは使いにくいままでよい、APIさえあればね
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/062100864/
行政自身の手で電子行政サービスの使い勝手を高めるよりも、APIを使って民間企業が関連サービスを開発したほうが近道だと。
APIの公開は、私も電子政府評価委員会の時から提言していたので、その実現は嬉しいのですが、過度な期待は禁物です。税申告や社会保険手続、会社設立など、いわゆる「士業」がビジネスしている手続では、すでにマーケットが存在しているので民間が参入しやすい(収益化しやすい)一方で、法律による士業独占があるので注意が必要です。それ以外の手続や行政サービスについては、新しい市場を作る必要があり、公開したAPIが使われず機能しない場合も多いでしょう。
正直なところ、「APIを使って民間企業に行政サービスを開発してもらう」というのは一昔前の発想で、10年前に実現していれば、日本の電子政府も少しは良くなったかなという感じです。
例えば、税申告にしても、エストニアのように「記入済み型の電子申告がワンクリックで終わる」といったレベルにまでいけば、「APIの公開」といった話を飛び越えて、そもそも税理士が不要になります。
これから何が起きてくるかと言えば、「行政が民間サービスのAPIを使って手続や事務処理に必要な情報をリアルタイムで見に行く」という、全く逆の流れです。そうすることによって、「市民や企業からの行政に対する手続という行為自体を不要にする」ことを目指すべきで、「手続の簡素化」とか言っている時点で、最先端のデジタル政府からかなり遅れているのです。
新経済連盟は経団連よりはデジタル的な考えを持っていると思いますが、企業の集まりなので、どうしてもビジネス視点が優先されてしまいます。それは悪いことでは無いのですが、そうした束縛から脱却してもう1つ2つ上の次元の視点を持てた時に、はじめてデジタル政府やデジタル社会を実現するための変革やイノベーションが見えてくるのです。
テレワークに消極的すぎる日本テレワークに消極的すぎる日本
http://agora-web.jp/archives/2026758.html
「平成28年度情報通信白書」のテレワーク実態によると、わが国でテレワークを導入している企業は16.2%にとどまり、導入予定がある企業と合わせても全体の2割程度と。私もテレワーク推進派で、わざわざみんなで集まって会議することの意味が、ほぼ見出せなくなっています。基本はメールで足りる内容ですし、複数人によるリアルタイムの対話が必要であれば、チャットやウェブ会議で十分と思います。
徳島県、マイナンバーカードを職員証として利用開始
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/062101728/
「個人番号カードアプリケーション搭載システム(ICカード標準システム)」によって、マイナンバーカードの内蔵ICチップの空き領域に「利用者識別用ID」を書き込み、この「利用者識別用ID」と、各種システムのアクセス権限やログインIDなどの職員情報をひも付けたと。
関連>>徳島県が都道府県で初めて行うマイナンバーカードの職員証利用にNECの「利用者ID登録システム」を採用
http://jpn.nec.com/press/201706/20170621_05.html
グーグル、Gメール分析を年内打ち切り 広告表示用
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN24H1V_U7A620C1000000/
無料で提供する個人向けサービス「Gメール」で利用者の関心にあった広告を表示するため行っていたメール内容の分析を年内で打ち切ると。合理的な判断ですね。
世代交代進んだAKB総選挙 NGT躍進の理由
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO17884270Q7A620C1000000/
NGTの子たちは(仮想ライブ空間の配信アプリ)『SHOWROOM』を使うのが非常にうまい。大都市にいなくてもSHOWROOMを使うことで全国だけでなく、中国や台湾のファンの人たちの心をつかんだと。
国や地方の選挙では、仮想空間を十分に使いこなせている人が、まだいないと思うので、AKB総選挙を先進事例として学んでも良さそうですね。
エストニア電子政府の仕組みを福岡で導入 孫泰蔵氏が支援するプロジェクト本格始動
https://www.businessinsider.jp/post-34531
エストニアの電子政府の仕組みを日本に導入するPlanetway Corporationとの戦略的パートナーシップ締結を発表。「X-Road」と呼ばれる連携基盤を世界で初めて民間企業向けに独自開発し、すでに今年1月から、福岡市で市民の医療データと保険会社(東京海上日動火災保険)のデータを安全に連携させるための実証事業を開始していると。「X-Road」の仕組みは初期投資と運用コストがあまり高くないので、やり方次第では自治体規模で十分にペイできる可能性がありますね。
政治のゴタゴタに埋もれた国家IT戦略、「官民データ利活用社会」って何だ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/062800868/
推進体制として政府CIOを司令塔とすることはこれまでと変わりないが、各府省庁には新たに「EBPM推進統括官」を置くと。
森友問題、加計問題の根底にある真因とは? ~日本人の理性と英知を信じたい~
http://blogos.com/article/230516/
実際のところ、国民感情に火が付いているのかも疑問なところ。私の周囲でも、この問題で怒っているのは、いかにも反応しそうな人ばかりですし。野党、マスコミ、そして国民のレベルが下がってきたのは、世界に誇る日本の教育制度の効果と言えなくもないような。。
くずまき見守り&スマートライフプラットフォーム推進事業
総務省 平成28年度 ICTまち・ひと・しごと創生推進事業
http://www.soumu.go.jp/main_content/000489686.pdf
遠方の家族・地域社会による高齢者見守り支援を実現することを目的に、CATVの「共通的個人公的認証」とSTB(セットトップボックス)を活用した個人番号カード認証機能の横展開と、テレビを活用した健康管理・行政情報配信・行動履歴管理を通じた、高齢者及び高齢者予備軍の見守り、寄り添い、地域での暮らしサポートを行う。
会津若松市 母子健康情報サービス
マイナンバーカードを利用した母子健康情報ポータル
http://www.soumu.go.jp/main_content/000489652.pdf
マイナンバーカードの活用を想定した母子健康支援の成果事例(群馬県前橋市)を活用して、マイナンバーカードの公的個人認証機能を利用した母子健康情報ポータルを構築し、安心かつ利便性の高い母子健康・子育て環境を効率的に実現する。
電子申請にブロックチェーン活用 政府、まず入札
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18244550Z20C17A6MM8000/
ブロックチェーンの活用は別として、各省庁や自治体でシステムを一元化して情報を共有するのは良いことかと。「社長の実印が必要だった証明書の取得が、担当者のマイナンバーでできるように・・・」は、マイナンバーカードのことでしょうね。
「スマートコミュニティ事例集」を作成しました
平成29年6月23日 経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170623002/20170623002.html
先行事例の中から、事業概要等をまとめたもの。複合市街地、戸建住宅、集合住宅、商業施設、教育施設、工場、オフィスなど。参考資料として「福島新エネ社会構想」もあります。
「クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会」の中間取りまとめ
平成29年6月28日 経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170628002/20170628002.html
FinTech企業及びカード会社によるAPI連携のための措置・体制の整備、カード会社とFinTech企業間の費用分担等に関する考え方、API仕様の標準化など。
平成29年版通商白書 平成29年6月27日
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170627003/20170627003.html
自由貿易は経済成長へのエンジンであり、格差縮小にも寄与するといった分析結果を提示し、改めて自由貿易の重要性を確認。より多くの人々がグローバル化の恩恵を享受するためには、地域商社やeコマースの活用を通じて中小企業がグローバル経済へ参入していくことが重要であると。経済産業省の施策の方向性がわかりますね。
保健医療分野におけるAI活用推進懇談会 報告書 平成29年6月27日
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000169233.html
AIの実用化が比較的早いと考えられる領域として、ゲノム医療、画像診断支援、診断・治療支援、医薬品開発など。介護・認知症については、介護現場のニーズの明確化が必要で、AIの実用化に向けては段階的に取り組むべきと。
関連>>がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会 報告書
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000169238.html
今後の方向性として、全ゲノム検査等の実施・活用によりがん撲滅を目指す、質の確保されたデータを収集・管理・活用、体制の整った中核拠点でゲノム診療を実施すると。
マイキープラットフォーム等の活用検討事例発表
http://www.soumu.go.jp/main_content/000480412.pdf
東京都豊島区、大分県豊後高田市、宮崎県都城市、三重県津市、奈良県天理市、福岡県大牟田市、熊本県小国町などの検討例として、マイナンバーカードで図書館カードやボランティアポイントなどを利用可能にする、自治体ポイント管理クラウドに設定して利便性向上と低コスト化を図る、自治体特設サイトで地元の特産品を販売する、マイナンバーカード1枚で会員となった全ての図書館が利用可能になる等。マイナンバーカードの施策はどれも厳しいですが、ことポイント施策についてはデスマーチの香りが強いかと。。
地方公共団体における行政評価の取組状況等に関する調査結果 平成29年6月27日
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02gyosei04_04000001.html
都道府県及び施行時特例市以上の市ではほぼ全団体、またその他の市区でも8割以上の団体で導入されている一方、町村では、導入団体の割合は増加しているものの、全体の約4割にとどまっている。行政評価を導入していない団体(689団体)のうち、約6割の団体が今後の導入を予定している。
一流の英語力を支える「3つ」の力
http://diamond.jp/articles/-/129030
・英語を使って世界レベルで「情報をゲット(収集)」できる力
・英語を使って世界レベルで「情報をシェア(共有)」できる力
・英語を使って世界レベルで「価値(バリュー)を創造」できる力
これは、その通りかと。
日本の「無痛分娩」リスクが欧米に比べて高い理由
http://diamond.jp/articles/-/133741
京都府の無痛分娩の事故で、母子ともに意識不明で寝たきりという重い障害を負ったロシア人女性の母親は、62歳のロシアの医師で、「ただ1人の産婦人科医しか働いていないような個人医院で出産することの危険性を警告したい」と。
人工知能、弁護士より200倍も速く法律関係の書類を処理──英司法当局が新システム導入
http://wired.jp/2017/06/29/ravn-artificial-intelligence/
下級法廷弁護士に依頼する場合、1日に進捗する資料は3,000件だが、RAVNは1日あたり60万件を処理し、費用も5万ポンド(約709万円)。ミスも法律家たちより少なかったと。法律関係の事務処理は、以前から人工知能に置き換えられると指摘されていましたが、予想より早く進むかもしれませんね。