子育てワンストップサービスの離脱者を考える

「マイナンバーの本格運用が始まった」といった記事がメディアに掲載されるようになりました。
マイナンバー本格運用 子育て記者が使ってみた  日経
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23384660R11C17A1I00000/
マイナンバーカードで年金受給手続き簡素化へ NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171112/k10011220771000.html
自治体ポイントについては、動画による広報もしているようです。

私自身、最近は「電子マネーかクレジットカードが使えない店舗」では「買い物しない」という行動が増えてきました。どれだけ「買い物する人の立場」を考えられるかが課題ですね。
マイナンバーに関連するサービスのうち、特に名称も分かりやすい「子育てワンストップサービス」は注目を集める機会も多そうです。
日経の記事では、『現時点では「ワンストップサービス」というアピールは過剰宣伝気味の印象を受けた。子育て支援の電子申請に対応している自治体に住む人にとっては便利になる面もあるだろうが、我が街ではまだ便利さを実感できない』とあります。
子育てワンストップサービスには、「ぴったり検索」、「オンライン申請」、「プッシュ型通知」などがあり、マイナポータルの機能となる「オンライン申請」と「プッシュ型通知」の利用にはマイナンバーカードが必要になります。
マーケティング用語に、「ファネル(漏斗:ろうと)」という言葉があります。
オンラインサービスでは、サービスを利用してもらうまでに多くの離脱者が出て、最終的に「購買」や「申請」といった行為をしてくれる人は限られてしまう、ということです。
子育てワンストップサービスの場合、「ぴったり検索」であれば、スマホ片手に誰でも簡単にサービスを利用できるので、離脱者は少ないでしょう。
これが、「プッシュ型通知」や「オンライン申請」になると、ぐっとハードルが上がり、サービスを利用するまでのステップで多くの離脱者が出ることが予想されます。
1 スマホやパソコンでインターネットを利用している
2 マイナンバーカードを持っている
3 ICカードリーダを持っている
4 マイナポータルの利用登録・初期設定をする
5 「プッシュ型通知」や「オンライン申請」を利用する
こうしたステップを経ていく中で、「果たしてどれだけの人が残ってくれるか」ということです。実際には上記の5つよりも多くのステップが存在するので、離脱機会も増えていきます。
子育てワンストップサービスが(恐らく)ターゲットとしている「妊娠中または0-9歳の子供を抱える世帯」は、全国で800万世帯ぐらいと思いますが、その中で普及率10%とされるマイナンバーカードを持っている世帯はかなり限られてきます。
子育てワンストップサービスの利用を増やしたいのであれば、離脱者を減らしていく「仕組み」を考える必要があるでしょう。減らす「努力」「措置」ではなく、減らしていく「仕組み」です。


倉敷市の切れ目のない子育て支援
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/souseikaigi/h29-11-17-shiryou6.pdf
伊東香織倉敷市長の提出資料。マイナポータルのサービスを考える上でも、自治体の取り組みは参考になりますね。
関連>>まち・ひと・しごと創生会議(第13回)平成29年11月17日
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/souseikaigi/h29-11-17.html
NDBの利活用の現状について(報告)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000185137.pdf
第1回NDBオープンデータは、公開月に46969件のアクセスがあり、それ以後も毎月約7000のアクセスがある。レセプト情報等の利活用推進と安定稼働、有事の際のバックアップを目的として、平成28年度に関西地区にサーバを増設し、平成29年4月から運用開始。
関連>>第39回レセプト情報等の提供に関する有識者会議資料 平成29年11月17日
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000185140.html
システムズが京都市を提訴、2億円の未払い金を求める
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/111402661/
2017年4~7月の作業費用の1億9900万円が未払いであるとして支払いを求めたと。健全な電子政府の発展を考えた場合、基本的には好ましい流れと思います。大規模自治体で本気のレガシー脱却が進むかもしれませんね。
未来投資会議構造改革徹底推進会合 「第4次産業革命」会合(第1回)
平成29年11月8日
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/revolution/dai1/index.html
規制の「サンドボックス」制度、データ利活用ビジネスの本格展開など。
関連>>未来投資会議(第12回) 平成29年11月17日
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai12/index.html
生産性革命について。
Society 5.0に向けたビジネス・イノベーションで「世界最先端」を走るための環境整備
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai12/siryou3.pdf
第11回産業観光まちづくり大賞 経済産業大臣賞受賞団体が決定
http://www.meti.go.jp/press/2017/11/20171117008/20171117008.html
大阪糖菓株式会社(コンペイトウ王国)が受賞。施設としてのユニークさ、地域を代表する産業観光への成長とインバウンド対応の可能性が評価されたと。個人的には「カルメラ工房」が気になります。
関連>>見て 聞いて 作れる 体験型空間《コンペイトウミュージアム》
お菓子を通じて歴史と文化をお伝えします
http://www.konpeitou.jp/
サイバーセキュリティ経営ガイドラインを改訂しました
平成29年11月16日 経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/11/20171116003/20171116003.html
経営者が認識すべき3原則は維持しつつ、経営者がCISO等に対して指示すべき10の重要項目について見直しを実施したと。「攻撃の検知」を含めたリスク対応体制、サイバー攻撃を受けた場合の復旧への備え、サプライチェーン対策強化などを追記。付録として、NIST発行のサイバーセキュリティフレームワークとの対応関係、各種文献集、インシデントが発生したときに組織が整理しておくべき事項などを追加。
サイバーセキュリティ経営ガイドライン
http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/mng_guide.html
公開鍵証明書なしに相互認証できる認証方式が国際標準化
~産総研開発、匿名認証も実現
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1091198.html
「AISTパスワード認証方式」では、公開鍵証明書なしに、パスワードのみで安全な認証を実現し、匿名状態のままで特定の権限や属性の有無を認証できると。IoT機器での活用に期待します。
知らないと困る?! 認証局とHTTPSの最新動向
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2017/11/10/40341.html
いくつかの政府による認証基盤のWebサーバ証明書(日本ではGPKIと呼ばれる認証基盤によるサーバ証明書)は、ブラウザベンダーによる検査への対応に追い付いていないものがあると。
ICDPPC2017レポート:個人情報保護委員会が世界のプライバシーコミッショナーの仲間入り
https://enterprisezine.jp/article/detail/9998
世界のプライバシーコミッショナーの仲間入りを果たしたことで、データ保護の世界におけるプレゼンスが高まると。
電波利用に関する現状と課題について
http://www.soumu.go.jp/main_content/000517430.pdf
電波利用の現状が学べますね。
関連>>電波有効利用成長戦略懇談会(第1回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/dempayukoriyo/02kiban09_04000354.html
【必見】エストニア法人設立の手順を解説します
http://keisuke-chiba.hateblo.jp/entry/2017/11/07/233606
デジタルノマドを実践されている方が、エストニアで具体的にどうやって法人を作るのか?を解説しています。この中で、定款の作成があります。エストニアでも当然ながら会社設立時に定款は必要ですが、日本のように「公証人の認証」といったお金も手間もかかる作業は必要ありません。解説にある通り、オンライン登記サービス上で必須項目を入力していくだけで、自動的に作成されます。エストニアと日本の電子政府サービスを比較すると、両国の格差が技術的な問題ではなく、その多くが制度や既得権益の問題であることがわかります。
エストニア不動産担保ローン
クラウドリアルティ 海外プロジェクト一覧
https://www.crowd-realty.com/project/overseas/list/
クラウドファンディングの仕組みを通じて、個人投資家と不動産投資の資金調達をマッチングする「クラウドリアルティ」の海外プロジェクトとして、諸外国に先駆けてエストニアの不動産事業が登録されています。既に募集総額を超える申し込みがあったようです。
参考>>未来投資会議構造改革徹底推進会合
「第4次産業革命」会合(第1回) 配布資料
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/revolution/dai1/index.html
旅館業法の一部を改正する法律案(平成29年11月17日提出)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/195.html
違法な民泊サービスの広がり等を踏まえた無許可営業者等に対する規制の強化
(1) 無許可営業者に対する都道府県知事等による報告徴収及び立入検査等の権限規定の措置を講ずる。
(2) 無許可営業者等に対する罰金の上限額を3万円から100万円に、その他旅館業法に違反した者に対する罰金の上限額を2万円から50万円に引き上げる。
「物乞い」の行為をデザインする
ストリート・ディベートは硬貨で世論を可視化して、路上に議論を発生させる行為全般を指す造語である。これは誰もが社会に問いたいことさえあれば、コップなどを使ってできる、物乞いの代わりとなる行為であると。これは、面白いですね。
第108回社会保障審議会医療保険部会 平成29年11月8日
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183862.html
オンライン資格確認等、訪問看護レセプト電子化の資料が出ています。それにしても、相変わらず番号の複雑化が好きな日本ですね。
オンライン資格確認等について 厚生労働省保険局
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000183858.pdf
訪問看護レセプトの電子化について
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000183859.pdf
男だ女はもう「114」。埋まらぬ日本の格差問題
ジェンダー・ギャップ指数で144カ国中堂々の114位!
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/111300131/
男、女で思考を停止させるの、もうやめませんか。「労働(市場労働とケア労働)」で考えればわかりやすいと。
ワーキングプア公務員 非正規の時給700円台、相次ぐ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23206340X01C17A1000000/
自治体ごとの非正規の人数や待遇を総務省に情報公開請求して入手・分析したところ、1時間あたりの賃金が800円を下回るケースが続出で、通勤交通費を支給していない団体も400を超えると。
英国議会、電話システムをSkype for Businessに移行中
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/idg/14/481542/110800435/
議員同士や有権者とのコミュニケーションのあり方が大きく変わると。
アパホテル、繁忙期の料金高騰に不満相次ぐ
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/102500175/102500004/
副題に「夫婦で語る料金の秘密」とあるように、内容は否定的な記事というわけではありません。ターゲティングが明確でホテルの特徴がよく伝わっていることなど、電子政府が学べることも多そうです。
写真をパクられたら提訴して使用料をいただこう。 訴訟費用は意外に安価だよ
https://www.photo-yatra.tokyo/blog/archives/7614
少額訴訟を勧める書籍は何冊か読んだことがありますが、ブログでここまでわかりやすく解説してくれるのは嬉しいですね。同じようなことを行政書士時代に何度か経験しましたが、幸なことに訴訟まで至らずに解決できました。
移植医療に関する世論調査
http://survey.gov-online.go.jp/h29/h29-ishoku/index.html
臓器移植に「関心がある」56.4%、「関心がない」43.6%
臓器提供の意思を「記入している」12.7%、「記入していない」85.2%
臓器「提供したい」41.9%、「どちらかといえば提供したい」22.1%
「どちらともいえない」33.1%、「提供したくない」21.6%
ポスト「京」に係るシステム検討ワーキンググループ(平成29年度)コスト及び性能の評価に係る報告書 平成29年11月13日
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/048/gaiyou/1398139.htm
社会的・科学的課題の解決に貢献するため、2021年頃までに、世界最高水準の汎用性のあるスーパーコンピュータの実現を目指す。コスト・性能評価の結果は、おおむね妥当と。
チーズもクリームも食べ放題 タカナシ乳業の新業態
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1019373/110800109/
みなとみらい東急スクエアに天国ができたらしい。
ランチタイムの「フレッシュチーズ&クリームバー」は、タカナシ自慢のフレッシュチーズや発酵クリームの本日のお薦めが5種用意されて、最初に5種盛り合わせプレート、2皿目以降は自由におかわりできるシステムと。