行政手続に本人の署名を求めるのは主に行政側のリスクを低減するため
「Society5.0を見据えた個人認証基盤のあり方懇談会」において取りまとめられた報告の公表
平成30年6月29日 自治行政局住民制度課
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei02_02000176.html
手続・サービスの利用者が本人であることを証明する「本人認証」の場面で用いる「認証情報」について整理すると。
リスクの話が出ていますが、誰に対してのリスクなのかは、もう少し明確にした方が良いでしょう。行政手続に本人の署名を求めるという行為は、主に行政側のリスクを低減するためのものです。電子署名で言うところの「否認防止」ですね。
行政側が損害賠償等の責任を追及された時に、「行政側に落ち度はないですよ」と主張するための本人確認や署名押印ということです。もし、本人の利益を一番に考えて本人確認や意思確認をするのであれば、「行政事務の効率化を妨げる日本の戸籍制度、本人確認できなくても婚姻届は受理される」ようなことが起きないはずですから。
ということで、「行政側(認証する側)のリスク」を明確にしないまま「建前論」だけで議論を進めると、現実的な解決策を導き出すことは難しいのではないかと思います。
各府省デジタル・ガバメント中長期計画の決定について
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/cio/h30_dgov-plan.html
デジタル・ガバメント実行計画に基づき、各府省が府省CIO及び副CIOのリーダーシップの下で策定したと。
政府機関のセキュリティ要件は95%以上を商用クラウドで満たせる
https://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/column/14/239942/062900015/
米アマゾンウェブサービス(AWS)のクラウドサービスについて、アジア太平洋地域の公共部門を統括するピーター・ムーア氏が、海外や日本の政府機関の利用状況や見通しを述べています。商用クラウドとGovCloudの大きな違いは、誰がアクセスできるかで、GovCloudにアクセスできるのは米国民に限られると。
電子委任状取扱業務の認定 平成30年6月27日
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin01_02000251.html
セコムトラストシステムズ株式会社と株式会社エヌ・ティ・ティネオメイトを認定。今回が初めての電子委任状取扱業務の認定になると。
スマートフォンへの利用者証明機能ダウンロード検討サブワーキンググループ(第8回)
平成30年6月26日
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/mynumber-card/02tsushin01_04000541.html
FY2017スマートフォンのSIMカード等へ利用者証明機能を搭載するための課題への対応方策の検討、今後の取組、マイナンバーカード読み取り対応スマートフォン一覧(2018年6月22日現在)など。スマートIDを導入した方が、安全・安心で早くて安いですね。
関連>>モバイルクラウド対応の電子認証・署名を実現するエストニアの「Smart-ID」
https://blog.goo.ne.jp/egovblog/e/f0ac7f9301891740e0239c22ee603e60
法人番号公表サイト利活用事例の掲載について
平成30年6月29日 国税庁
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/oshirase/h30/h300629.html
新規営業先等の把握の効率化、設立登記法人の閉鎖情報の確認の方法を紹介しています。
「官公庁や金融機関は極悪非道」、働き方改革進まぬITベンダーの常套句
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00148/070500022/
官公庁も、かつて相次いだシステム開発の失敗に懲りて、発注プロセスの改革を進めたので、最近は随分マシになったと。
欧州最強ドイツの「泣き所」、出遅れたデジタル化
https://diamond.jp/articles/-/173836
高速インターネットの不備、政府の非効率性、働き方の新たな方法を受け入れることに消極的な中小企業、(ナチスドイツや共産党支配による長年の監視で)データ共有に懐疑的な国民性などが障害になっていると。高速インターネット以外は、日本と共通する部分が多いような。。データ共有については、ドイツはホント頑固というか思考停止に近いですよね。
「オープンイノベーション白書第二版」を取りまとめました
http://www.meti.go.jp/press/2018/06/20180627001/20180627001.html
2016年7月に発行した初版から、最新の関連データと成功事例に一新し、オープンイノベーションの目的、期待する効果を明らかにするとともに、成功する取組を整理し、取組の留意点についても分りやすくまとめましたと。
http://www.nedo.go.jp/library/open_innovation_hakusyo.html
「4次元サイバーシティの活用に向けたタスクフォース」最終報告書
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin05_02000021.html
衛星データによる3次元空間内の情報の把握と、AI解析による時間変化の自動抽出等により、4次元(3次元+時間軸)的に様々な情報の分析を可能とする。ユースケースとして、都市計画、農業、マーケティングなど。
ブロックチェーンによる環境価値のリアルタイムP2P取引に成功!
http://agora-web.jp/archives/2033556-2.html
スマートコントラクトの事例として。エストニアにも同様の事例がありますね。
関連>>平成30年度ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2削減価値創出モデル事業の公募について
https://www.env.go.jp/press/105059.html
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai03/mat07_2.pdf
https://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2018/20180423_01/
ブロックチェーンによるエネルギー取引、エストニアで実施へ
欧州で初めてエネルギーデータの「トークン化」を可能に
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/010910369/
エストニアのElering社と英領ジブラルタルのWePower社が、エネルギーのデータを小単位で処理(トークン化)する大規模な実証プロジェクトをエストニア国内で実施すると。再生可能エネルギー生産者が独自のエネルギートークンを発行することで、資本調達しやすくなりますね。
Elering社はエストニア政府の国有企業で、エストニアでは以前からスマートグリッドを進めています(エストニアは主に化石燃料に依存している)が、公益性や成長性が高い分野なので、ブロックチェーン技術の利用例としては有望と思います。
関連>>Elering Smart grid development
https://elering.ee/en/smart-grid-development
First international project joins Elering’s Estfeed smart grid platform
https://elering.ee/en/first-international-project-joins-elerings-estfeed-smart-grid-platform
日本と中国は「労働力を奪い合う時代」に突入した
https://diamond.jp/articles/-/174053
これまで移民は受け入れないスタンスだったため、日本社会全体では、まだ外国人労働者を受け入れる精神的、物質的コンセンサスができておらず、そのインフラもできていないと。
書評「コンビニ外国人」
http://jyoshige.com/archives/9187912.html
世界基準では1年以上滞在すれば移民だが、日本政府は「永住権を持っている外国出身者」のみを移民と定義している。日本語学校等に留学しつつバイトをする外国人や、技能実習制度を通じて農家や工場で働く外国人は128万人に達しており、世界基準でみれば、既に日本は世界TOP5にランクインする外国人労働者受け入れ大国であると。
住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成30年1月1日現在)
平成30年7月11日 自治行政局住民制度課
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei02_02000177.html
・日本人住民の人口は、平成21年をピークに9年連続で減少
・現行調査開始(昭和43年)以降最大の減少数
・平成18年に初めて減少し、平成20年、21年と増加したが、平成22年から9年連続で減少
・外国人住民の人口は、前年より増加。対前年で7.50%増と高い伸び
・全国の世帯数は、毎年増加(日本人住民・複数国籍の世帯)
・1世帯の平均構成人員は、毎年減少(日本人住民・複数国籍の世帯)
デジタルトランスフォーメーションに向けた課題の検討
~ ITシステムに関する課題を中心に ~
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/digital_transformation/pdf/001_haifu.pdf
ITシステムの老朽化では、維持管理に多くの予算がかかっている原因の一つとして、老朽化・複雑化・ブラックボックス化したシステムの残存が考えられると。
いいなぁ、バーチャル出社。リアルオフィスを捨てた会社が急成長中
https://www.gizmodo.jp/2018/07/real-estate-company-operating-entirely-in-vr.html
現実世界に(ほぼ)オフィスがなく、物理的に出社する社員もほぼゼロ。社員の出社=ログインからのアバター出社と。専用ソフトのダウンロードだけ、高額なVRヘッドセットやハイスペックPCは必要ないのが良いですね。
非正規・正規の格差是正が葬られた働き方改革法案の問題点
https://diamond.jp/articles/-/174152
正規社員と企業が望んでいないから、グローバルスタンダードの同一労働同一賃金は葬られた。肝心の働き方改革法案は、むしろ現行の正規・非正規格差の大きな部分である基本給格差を正当化するものになったと。
関連>>「身分差別」の日本的雇用の破壊後に 「金銭解雇の法制化」は可能か?
http://diamond.jp/articles/-/173611
オウム信者の行動メカニズムはまだ未解明とする愚論
http://agora-web.jp/archives/2033683.html
江川紹子氏が主張するように、麻原彰晃こと松本智津夫被告への地裁判決をはじめとする裁判記録を読めば、真相はほぼ明らかである。日本社会にとって必要なのは、【同調】【集団浅慮】【服従】といった【カルト】の行動の手口や危険性を【カルト】の標的になりやすい若者を中心に教育し、知識をもって同種の事件の再発を抑止することだと。オウムが宗教的な意義の無いカルトでテロ集団であったことも明らかですよね。
関連>>オウム、改めて知っておきたいマインドコントロールの恐怖
https://diamond.jp/articles/-/174626
Mobile Drivers’ Licenses to Debut in Iowa This Year
http://www.govtech.com/Mobile-Drivers-Licenses-to-Debut-in-Iowa-This-Year.html
以前も紹介しましたが、米国のアイオワ州では、2018年後半に、およそ100万人がスマートフォンをモバイル端末でデジタル運転免許証(現在、パイロット実証中)を使用できそうだと。デジタル運転免許証は州の運転手データを動的に更新し、違反や免許停止のリアルタイム更新が可能になると。スマホが運転免許証の代わりになると、かなり便利になりますよね。日本でも実現して欲しいと思います。
Iowa, Five Other States Will Try Digital Driver’s License Projects in 2018
http://www.govtech.com/Iowa-Five-Other-States-Will-Try-Digital-Drivers-License-Projects-in-2018.html
米国では、アイオワ州などの6州政府がデジタル運転免許証やモバイル運転免許証のテストが2018年に行なうと。モバイル用の運転免許(mDL)は、不正行為を減らし、プライバシーを保護すると期待されているようです。日本でも、最近は「カードの一枚化」ではなく、「カードのアプリ化」が進んでますよね。私のスマホにもツタヤや楽天のアプリが入ってます。電子決済もアプリ化が進みそうですし。日本では、「マイナンバーカードに図書館カードの機能を」といったことを進めていますが、全ての公共図書館カード情報を登録できる「図書館貸し出しアプリ」が一つあれば済む話です。
関連>>Gemalto ジェムアルト
https://www.gemalto.com/japan
When Do Privacy Regulations Go Too Far?
http://www.govtech.com/When-Do-Privacy-Regulations-Go-Too-Far.html
テキサス州とイリノイ州は、州のプライバシー法によって顔認識技術の使用が制限されているため、顔認識技術を使用したアプリを利用できない。州のプライバシー法は、善意であるが、意図しない結果が広範囲に及ぶ可能性があると。
2030年の近未来政府に関する提言 デジタル・ニッポン2018
~ハイタッチな「My Future Government」~
2018年7月5日 自由民主党 政務調査会 IT戦略特命委員会
https://www.jimin.jp/news/policy/137730.html
ここに書いてあるような行政サービスを、ぜひとも実現して欲しいです。まずは、マイナンバー制度をもう少し「人に優しい制度」にしないといけませんね。
高度なテクノロジーとハイタッチが融合され、国民の利便性が飛躍的に向上しており、それを提供する行政では効率化が徹底している。「データ」が戦略資源となり日本はデータ資源大国となっている。これらを支えるセキュリティ技術は世界最高峰で、国民の安心・安全を担保している。政府は新たなテクノロジーに対して「トライ&ルールメイキング」の姿勢でのぞみ、ハイタッチなSociety5.0社会が実現されている。
・進化したスマートフォン等により国民は全ての行政サービスを手のひらの中で行なえるようになる。
・マイナンバー制度を普及させ、人に優しいテクノロジーとハイタッチ化で徹底活用をはかる
・テクノロジーの進化についてこられない人々のためにデジタルサポーター制度等を構築
公文書管理の改革に関する最終報告
2018年7月6日 与党公文書管理の改革に関するワーキングチーム
https://www.jimin.jp/news/policy/137724.html
電子決裁システムへの移行を加速すべき。公文書管理のガバナンスを強化するため、内閣府に公文書管理法に定める内閣総理大臣のチェック権限を担い行使する独立したハイレベルの政府CROを新設し、各府省に横串をさす文書管理の司令塔とし、そのスタッフ体制を充実強化する等の対策を提示しています。
世界が注目する最先端がん医療が日本では「怪しい治療」扱いの理由
https://diamond.jp/articles/-/174608
原因は国の拠点病院。標準治療のガイドラインに固執するあまり、“がん難民”をつくり出している自覚がありません。こういう人たちが医療界のど真ん中にいることが、日本のがん患者にとって最大の不幸と。
da Vinciの“持ち腐れ”、保険適用拡大で解消するか
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/327441/060100522/
日本では前立腺がんと腎臓がんに限られてきたロボット支援手術(da Vinci手術)の保険適用対象が、2018年度診療報酬改定で肺がんや直腸がん、胃がんなどにも拡大。日本は、台数は多いが稼働率は世界最低水準と。家庭医の登録制度が無いフリーアクセス医療の弊害の一つですね。
AIの導入、医師の仕事は3つ残る
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/column/15/092500130/062200007/
厚生労働省の高官が描く将来ビジョンとしては、ちょっと寂しい内容でしょうか。
「3省3ガイドライン」に、総務省ガイドライン改定へ
MEDIS-DC理事長の山本隆一氏が解説
http://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/event/15/062600168/070500003/
今回のガイドライン改定のポイントの一つは、医療情報連携ネットワーク運営主体とPHRサービス事業者をガイドラインの対象範囲とした点だと。
痴漢6割減の実績も、JR東が在来線全車両に防犯カメラ設置へ
https://diamond.jp/articles/-/174254
期待できる効果は抑止力だけではく、防犯カメラが事件解決に貢献した事例もある。昨年7月下旬に埼京線内で男4人が女性を取り囲み集団痴漢を行った事件では、防犯カメラの映像から犯人が特定され、逮捕に至っていると。
生活保護費8000万円弱の横領!福祉の現場に「性悪説」は必要か
https://diamond.jp/articles/-/174703
生活保護については全国規模のトレーサビリティを確立しないと、横領も不正受給も防止できませんし、各世帯や個人の実情に応じたリアルタイムなケアを実現することもできませんよね。デジタルガバメントでは、そんな当たり前なことから実行して欲しいです。