「IT新改革戦略 -ITによる日本の改革-(案)

内閣官房IT担当室から、「IT新改革戦略 -ITによる日本の改革-(案)が発表され、意見募集を行っています。

今回の戦略は、「改革」が柱となっているようで、IT関連のビジネスヒントも多分にあります。

行政サービスについては、「電子化=サービス」の向上とはなりませんので、現在の電子政府サービスのレベルを考えると「サービスのあり方・取組み姿勢」から見直すことが必要だと思います。

ICカードについては、住基カードや公的個人認証サービスに固執せず(止めるのも一つの方策)、携帯電話、Suica等の民間ICカード、運転免許証や健康保険証のICカード化などを柔軟に活用して、国民のニーズや使いやすさ、そして費用対効果を考えたサービス提供を進めて欲しいと思います。

電子申請については、「国・地方のオンライン利用率を2010年度までに50%以上とする」という目標は悪くないのですが、このまま行くと「オンライン化率96%」と同じく「数字合わせ」に終わる可能性が高いので、利用率以外の評価指標を定め、定期的にチェック・改善していくことが必要です。

電子政府・電子申請サービスの評価指標

気になるのが、「公的個人認証に対応した電子申請システムを、全都道府県において2008年度、全市町村において2010年度までに整備する」という記述。これは、自治体の独自性を妨げ、スケジュール合わせに追われ、良質な電子政府サービスの障害となりますので、やめた方が良いです。

せめて、「公的個人認証に対応した電子申請システム」を「住民視点の便利でコストパフォーマンスの高い電子申請システム」と修正して欲しいのですが

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