エストニアのデジタル政府を支えるアカウンタビリティとは

「AIの説明責任」って何だろう?  日経 xTECH
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00138/122500210/

英語のアカウンタビリティーは「説明する責任」に限定されるものではない。何らかの問題が発生したときに、金銭的に補償する責任や、説明して謝罪する責任、組織として方針を修正する責任、何らかの罰を受ける責任まで含まれる。日本語で言えば、「結果に対する責任」と表現した方がニュアンスが近いと。

エストニアのデジタル政府やeヘルスにおけるアカウンタビリティは、この意味ですね。つまり、問題が発生した時の責任主体が明確で、誰がどのような罰を受けるかもはっきりしています。責任を追及するためには、トレーサビリティが不可欠なので、アカウンタビリティとトレーサビリティは常にセットです。これに「国会議員も公務員も裁判官も医師も誰もがアカウンタビリティとトレーサビリティから逃れられない」という「公平性」が加わり、初めて「透明性」を確立できたと言えることになります。

この意味で、エストニアには、人間とAIとが安心して共存できる下地があり、その環境が整備されていると言えるでしょう。


保育士たちを非効率な「書類作り」から解放しよう――カタチから入る待機児童対策
https://news.yahoo.co.jp/byline/ueyamashinichi/20181216-00107896/

保育士には様々な雇用・勤務形態(常勤、非常勤、パートなど)があり、その管理に様々な書式を使う。公立保育園には、職員の出務簿、業務日誌、スタッフシフト表のほか、父母が書く登降園簿、その集計表、出納簿など驚くほど多数の書式とその集計の事務処理がある。これを時間ベースでみると現場の保育士は勤務時間の23%を事務処理に割いていると。
2000年代初めのインターネット電子申請が始まる頃から「書式」の問題はありましたが、20年近く経った今でもほとんど状況が変わっていないのは、日本ぐらいでしょうね。

子育て申請にため息 多すぎる手書き書類
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39460370X21C18A2SHA000/
内閣府は「電子申請できる仕組みはつくった。自治体でうまく活用していただきたい」(番号制度担当室)と話す。だが現場の対応が進まなければ笛吹けども踊らずと。日本の電子政府のレベルを考えると、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を見習って、各自治体で使える「申請書等作成コーナー」を作るところから始めた方が良い気がしますね。

進む証明書交付機の撤去 進まぬ個人番号カード交付 窓口混み「本末転倒」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201812/CK2018122802000142.html
区によると、住民票の場合、発行数の約二割が自動交付機で、コンビニ交付は4%ほど。交付機撤去後は、窓口の混雑が予想されると。独自の住民カードや証明書自動交付機が普及していた自治体は、「個人番号カード+コンビニ交付」への移行に苦労しますね。
関連>>証明書のコンビニ交付と立法・行政の怠慢
http://agora-web.jp/archives/2036592.html
住民票の写しや印鑑証明書の利用シーンの大半が公的手続きということは、これら行政事務にマイナンバー連携を許せば行政証明書の交付は不要になると。全くその通りでございます。


厚労省が雇用保険のシステム改修に約50億円計上、統計の不適切調査への対応で
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/03880/

厚労省によれば、調査データの再集計に伴う予算案への影響額は約795億円で、内訳は追加給付費が約564億円、事務費が約195億円と。ちなみに、エストニアの年間国家IT予算は80億円ぐらい(IT要員の雇用・人件費が含まれる)です。

勤労統計の資料を廃棄 厚労省04~11年分、再集計は困難
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190117-00000089-mai-soci
日本がデジタル社会へ移行するためには、データガバナンスの抜本的な見直しが不可欠なので、長い目で見れば、色んなところで膿が出てくるのは悪いことではないかもしれません。


中国警戒、インフラ機密「国内サーバー保管を」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190101-OYT1T50018.html
中国などによるサイバー攻撃を念頭に、国民生活の安全や産業競争力に不可欠な情報を守るのが狙いと。エストニアの「データ大使館」も参考にして欲しいですね。
関連>>エストニア、ルクセンブルクにデータ大使館開設
https://europe.nna.jp/news/show/1637004
データ大使館では、エストニア政府の税金や土地、企業、国民の身元証明書類、年金、法規制、国税調査などのデータをバックアップ保存するほか、必要に応じて政府のシステムを立ち上げる機能を持たせると。

グーグル制裁金、個人情報の収集手法に「待った」
仏当局、米IT大手向け
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40299590S9A120C1TJC000/
利用者からの同意を得る手続きが不完全であることなどを理由に、5千万ユーロ(約62億円)の制裁金を科すと。グーグルに対して警告等を行い、妥当な期間経過後も改善が無かった上での措置なら良いですが、CNIL、大丈夫なの?

個人情報保護委、EUが個人データ移転の「十分性認定」決定へと公表
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/03914/

日本とEUの個人データ移転の枠組みによって、日本企業はEUから個人データを移転する際に法的契約を個別に結ぶ必要はなくなると。嬉しいニュースです。

WTO、データ取引で国際ルール 中国念頭、国の検閲など排除
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO39601980S9A100C1MM8000/
経済活動の中心がモノやサービスからデータへと移行するなか、WTOとして初めてデータ通商分野のルール作りに乗り出す。日本、米国、欧州連合(EU)に加え、オーストラリア、シンガポールなどの有志国が主導と。


CCCが捜査機関への情報提供認める、今後はTカード規約に明記
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/03890/

Tカードの会員規模が拡大し、会員基盤が社会インフラになっている状況を鑑みて2012年に方針を変更したと。一般の人が個人情報保護法や刑事訴訟法を知らないのは、まあ仕方ないとしても、そこそこ法律に詳しい人でも、裁判所の令状なしに「捜査関係事項照会書」に対応して捜査機関に提供していたことに「けしからん!」とコメントしているのは少し驚きました。例えば、コンビニ店内の防犯カメラ映像を「捜査のために確認させてください」と警察等から依頼されて、「なんだと、お前なんかに見せられるか。令状もってこい!」とはならないでしょうに、ふつう。。ただ、ツタヤやアマゾンの利用履歴と図書館の貸出履歴を比較しても、思想・良心の自由への影響はどちらも大きいので、同じように保護する必要があるのではといった議論は必要でしょう。


NTTがラスベガスでスマートシティ、データ所有権にこだわらず受注
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00157/121000046/
他のIT企業と異なり、データの所有権にこだわらない姿勢が評価されたと。これは良い戦略だと思います。

職員の“仲介”常態化 千葉市 指導徹底、全区役所調査も 生活保護着服
https://www.chibanippo.co.jp/news/local/558060
本来は窓口に来た受給者本人が書類を記入してケースワーカーに提出。ケースワーカーと同部署の担当者が書類を確認してから、同担当者が窓口で受給者に金券を手渡すのが決まりと。自治体ごとにバラバラな運用で、こんなアナログ処理をしてたら、不正が起きるのも無理はないかと。

技能実習生を雇用している父に質問してみたら、我が家の謎がすこし解けた
https://meymao.hatenablog.com/entry/2019/01/06/232031
これも一つの実態ですね。大手企業だと、日本で技能を習得した後に、帰国してベトナムの現地法人で複数年働く契約をしてるケースも多いかと。

強姦冤罪事件、女性の「うそ」で服役 裁いた国の責任は
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190105-00000024-asahi-soci
その後の大阪地検の調べで、女性が被害届を出した後に受診した医療機関に「性的被害の痕跡はない」とするカルテがあったことが判明と。日本の検察、怖すぎる。。
関連>>「名誉毀損で刑事告訴」した顛末記
http://warbler.hatenablog.com/entry/2018/11/21/190946

仮想通貨マイニングは違法? 注目の裁判始まる 被告人は「何が違法か明確にして」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190107-00009045-bengocom-soci
(1)コインハイブは不正指令電子的記録(コンピューターウイルス)に当たるか
(2)男性に実行の用に供する目的(他人に実行させる目的)があったか
(3)故意があったかどうか などが争点と。

非金融領域へ広がるブロックチェーン その可能性とは?
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/19/ibm0124/
シェアリングエコノミーと発想が近く、中央集権型の既存のサービスやビジネスとは一線を画した、新しい仕組みの土台になる技術だと。ブロックチェーンの応用は、まだまだ手探り段階ですね。個人的には、無駄なものをできるだけ削って、それでもブロックチェーンが必要なら、使ってもよいかなと思います。
関連>>学位・履修・職歴証明や研究データ管理をテーマにブロックチェーン・ハッカソンを開催します 経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181227004/20181227004.html
「学位・履修・職歴証明」については、エストニアの取組を参考にして欲しいですね。

日本政府が警告、サイバー攻撃集団APT10の正体
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/01504/
中国、多いなあ。。


プレスリーの命も奪った?「便秘」の恐ろしさを舐めてはいけない
https://diamond.jp/articles/-/189417
1週間で3回未満の排便なら異常だと思うべきと。私も腸内細菌を応援する意味で、食物繊維と植物性乳酸菌は意識して摂取するようにしています。

患者情報をみだりに閲覧してはならない
島根大学が個人情報保護の目的外利用で処分へ
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t323/201901/559374.html

殺人事件に巻き込まれた患者のカルテを247人の職員が閲覧していたもので、「興味本位」を含む「業務外」の閲覧と申告した人は96人に上ったと。エストニアで同様の例がありますが、のぞき見した医師は解雇された上で医師資格をはく奪されました。

一人ひとりに最適な医療を届ける「精密医療」とは
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00112/00002/
いわゆる精密治療、”precision medicine”といわれるものを、我々はオーダーメイド医療と呼んでいる。予防も検査も治療も、個人の遺伝情報の違いに応じて最適なものを選べるようにできればと。
関連>>がんゲノム医療、全国40病院で 遺伝情報から薬選ぶ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39991050U9A110C1MM8000/

がん検診、受ける利益と不利益を学ぼう!
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/091200163/121200051/
日本人の男性のがんのうち、53.3%は原因が分かっていて、予防可能。約半分が喫煙で、あとは肝炎ウイルスなどのウイルスと、ピロリ菌などの細菌、飲酒。次に野菜不足や食塩の摂りすぎなど食生活の乱れ。女性では、予防可能なのは約3割。一番にウイルスと細菌、喫煙、飲酒、肥満などが続く。ストレスは科学的エビデンスがないため、がんの原因になるとは言えない。食品添加物も、いまはエビデンスがあるものは無いと。

治療アプリが日本の医療を変える
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201812/559184.html
治療アプリの導入は、患者に「自分の病気の主治医の1人が自分である」という自覚を醸成する効果も期待できそうと。エストニアも、この方向を目指しています。

遺伝子解読でオーダーメード 精密医療の最前線
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO39074220Y8A211C1000000
体や遺伝子が人によって違うなら、医療も人に合わせて行えればいいと。エストニアのeヘルスでは、Precision Medicine(精密医療)より、Personalized Medicine(個別化医療)の用語が使われるのが一般的です。どちらのアプローチを用いるにしても、できるだけ高額な治療や薬を使わない予防・健康維持等の方向に進まないと、医療制度の持続は難しくなりますね。


分散システムとブロックチェーン 徳田・村井合同研講義資料
https://speakerdeck.com/chike0905/fen-san-sisutemutoburotukutien-de-tian-cun-jing-he-tong-yan-jiang-yi-zi-liao
婚姻時に必要となる戸籍謄本に関係して、
・各市町村で持つデータベースがバラバラ
・各市町村は各市町村内のデータしか持っていない
・相互接続もされていない
大変残念ですが、これが「国連電子政府ランキング10位」の実態です。。

山口真帆に関わる一連の騒動についてのご報告 2019.01.14 NGT48 Official Site
https://ngt48.jp/news/detail/100003068
公式アナウンスだけでは、内容がよくわかりませんね。電子政府の観点からは、「不透明な金権政治(AKB総選挙)がモンスターを生み出す」事例として参考になります。
関連>>NGT48山口真帆さん暴行事件 ここまでの流れ 【時系列】
http://akb48glabo.com/archives/5613777.html
ネット民(第四者委員会)の調査によると、「犯人グループ、文春、NGT運営」が共犯で、かなり闇が深い模様。メディアでは「東スポ、実話」が奮闘しているみたいです。