「会社法」の施行:電子政府を使ってみよう
平成18年5月1日から「会社法」が施行しました。会社法で一番儲かるのは、会社作りを支援する人(ビジネス)なのですが、会社を作りやすくなったのは事実です。会社設立を目指す人は、事前に勉強して、しっかり準備しておきましょう。
会社法については、法務省民事局による 「会社法」の概要をチェックしましょう。
会社法の特徴が、Q&A形式で解説されていて、関係法令、パンフレット(良くできています)、登記関係Q&Aなどの資料も豊富です。
・有限会社の廃止(株式会社に統合)
・出資額規制(最低資本金)の撤廃(いわゆる1円会社もOK)
・年間配当の自由化(いつでもOK)
・内部統制システムの構築の義務化
・株主代表訴訟の合理化
・会計参与制度の創設
・合同会社の創設
・類似商号規制の廃止
などがポイントでしょうか。
株主による取締役の解任が容易になったこと(第339-342条)も話題になってますね。
最低資本金の下限がなくなったのは良いのですが、税金や手数料で実際には24万円以上かかります。どうせなら、形骸化している定款の認証制度(公証人による)をなくして、最低10万円から設立できるようにして欲しいですね。
法務省以外では、政府広報オンラインによる「生まれ変わる会社法」が簡潔でわかりやすいでしょう。
会社法とは別の制度ですが、起業に関係するところで、有限責任事業組合(LLP)制度(有限責任事業組合契約に関する登記手続)があります。LLPは、企業間の連携、共同研究開発、産学連携、専門技能者による共同事業などでの活用が期待されています。
目的に応じて、株式会社、合同会社、LLP、NPO法人(認定NPO法人)などを上手に使い分けたいですね。
それにしても、どれも起業・経営に関連する大切な制度なのに、情報が散在しており、縦割り行政の弊害がヒドイです。。
例えば、事業者の意見や希望を聞きながら、最適な事業形態(法人、個人事業)を提案して、必要な手続きや資金調達に関する情報を紹介する。そうしたビジネスポータルを政府が作れば良いのですよね。
せめて、電子政府では、統合された情報提供とサービスを心がけましょう
会計参与制度と実務のポイント
会計参与制度と実務のポイント著者:右山事務所出版社:新日本法規出版サイズ:単行本ページ数:363p発行