「構造改革基本方針2006」に見る電子政府の今後

経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006(PDF)」が閣議決定されました。電子政府についても、別紙の中で触れていますが、予算措置について厳しい基準が設けられました。

電子政府関連としては、

●業務・システム最適化の実施

・運用経費の削減(合計1,229 億円)
・業務処理時間の削減(合計4,750 万時間/年)
・システム構築に係る優先順位付け(予算要求の選択と集中)
・厳格な予算査定(当初の予定額998億円の割以上の削減を目指す)

●オンライン利用促進対象手続

・2010年度までにオンライン利用率50%以上の目標を確実に達成するため
①処理時間の短縮、手数料の引下げ等のインセンティブ措置
②添付書類の原則省略
③電子署名の簡略化等
の担当府省の努力がなされるものに限り、予算措置する。

・2010年度までにオンライン利用率50%以上の目標達成が困難であると認められるシステムについては、2007年度予算要求を行うか否かを含め、当該システムの必要性等の再検討を行う。

となっています。

つまり、相当な簡素化・効率化(=努力)を行わない限り、来年度には廃止・中止される電子申請システムが続出することになるかも。。という状況になりました。

もちろん、努力しても、使われない電子申請は淘汰されることになります。

これは、電子政府が健全に発展していくために、必要な過程であり、自然の流れと言えるでしょう。

また、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」の中で明示されることも、とても重要な意味を持っています。

なぜなら、電子政府は、コンピュータの話ではなく、構造改革・行政改革の話だからです。

今回の基本方針の決定により、日本における電子政府が、ようやく本来の目的を実現できる可能性が見えてきたような気がします。

うん、作者も、もっと頑張らねばいかんなー

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