進まない添付書類の省略:法制度で省略の義務化を
健康保険・厚生年金保険適用及び健康保険給付に係る主な添付書類についての告知がありました。内容を見ると、「法人(商業)登記簿謄本」や「住民票の写し」といった省略できるものが、必須書類とされている。これでは、国民が電子政府の利便性を実感できるはずもない
「韓国電子政府のセキュリティ戦略に学ぶ添付書類の問題」でも触れたように、 申請者の住所や身分関係、会社の実在性などは、受付側である行政機関がネットワークを通じて確認すれば済む話である。
オンライン申請手続きの利用を推進する前に、こうした当たり前のことを、当たり前にできるようにしなくてはならない。
最近では、「オンライン申請については、率先して公務員が利用するべき!」といった意見もあるが、作者としては、ちょっと違うかなと感じている。
公務員としての仕事をする上で、オインライン手続き等を利用させるのが良いと思うが、公務員だからといって「個人・国民」としての活動をとやかく言うのは、ちょっとズレていると思うのである。
ただし、実際に使ってみることで、「こんなに大変なのか」と問題を実感してもらうことは有効であろう。これは、「申請者・利用者負担の測定」という仕事としてやってもらいたい。
それよりも、行政内部の事務処理について、オンライン利用を義務付けて、国民の負担を軽減し、行政システムの費用対効果を高めることが有効である。
韓国政府が、インターネット証明書偽造・変造問題の根本的な解決策として、各行政機関同士の情報共有と共同利用による行政書類の縮小を行い、法令で添付書類の廃止を行ったように(下記例)、
・住民登録謄・抄本
・土地(林野)台帳謄本
・建築物台帳謄本
・建物登記蒲謄本
・個別公示価証明書
・国税納税証明書
・地方税納税証明書
・兵籍証明書
・外国人事実証明
など24種類の書類
日本でも、添付書類の廃止を法令で義務付けることが必要であろう。
今のように、各省庁に任せていては、添付書類の省略は、一向に進まないよ~