住民基本台帳ネットワークシステムの利用・活用の推進

評価委員会への意見。今回は、何かとお騒がせの住基ネットについてです。

●現場の負担とならないよう、運用方法の改善を

住基ネットを活用することで、住民票の写しの提出が不要となるだけでなく、手続自体が省略される場合もあり、利用対象手続が増えることで、更なる効果が期待できます。

その際、住基ネットの厳格な運用のため、行政の現場において今まで以上の事務負担が発生し、事務の効率化を妨げる場合もあります(パスポート発給など)。

個人情報保護等に配慮しながらも、現場の負担とならないように、運用方法を改善することが望まれます。

●国民への積極的な情報公開と説明で、イメージの改善を

住基ネットを利用することで、廃止される届出の件数や「住民票の写し」の添付の省略件数といった具体的な効果を公表し、国民から信頼を得る努力をすることが望まれます。

★補足コメント

住基ネットは、「住基カード」と異なり、バックオフィス系のネットワークシステムなので、基本的には裏方としてその効果を発揮するものです。

なにしろ、多くの行政事務や手続は、紙ベース&縦割りでやってきたわけですから、「ある市民がどこそこに住んでいます」という単純な情報を行政間で共有できるだけで、様々な手続や事務処理が省略できるということですね。

評価委員会でも指摘されているように、「国民が利便性を実感できる指標」が大切になってきますので、住基ネットで何が省略されて、どれだけ効果があったかを広報していくことが必要でしょう。

加えて、行政の実務・実働レベルでも、住基ネットの(負担だけでなく)利便性を実感できることが大切です。

維持・運用費については、最適化等により(安全性を向上させつつ)削減できる可能性がありますので、今一度見直しが必要と思います。

1 住基ネットの効果を増やすこと(手続等の省略)
2 住基ネットによる負担を減らすこと(運用の見直し、システム最適化)
3 住基ネットへの不信感を減らすこと(国民への説明、PR)

この3つを地道に実践していきましょう。

関連>>住民基本台帳ネットワークシステム住民基本台帳カードの利活用手法等に関する検討会報告書住民基本台帳カードの多目的利用実践の手引き住基ネット差し止め訴訟法廷資料

関連書籍>>住基ネットで何が変わるのか住基ネットと監視社会Q&A住基ネットとプライバシー問題―情報漏れを恐れるより将来のメリットを!

“住民基本台帳ネットワークシステムの利用・活用の推進” に1件のコメントがあります

  1. 登記情報サービスでアンケート
    http://www.touki.or.jp

    ログイン後の画面でアンケートしている。ログインしないとだめ。利用者登録している人のみ。

    アンケートの目的は今後にいかす。ほんとかよ。複数回答できない。TMと同じじゃないのか?

    不適当TSJ問題で、改善費用として、法務省は1500万円をF社らに支払ったそうだ。つまり、スペック要求に不備があったということだ、もともと。また不具合がでるたびに、こうやって、税金を無駄遣いしていく。どうしても必要不可欠なものなら、理解もするが、なくてもいいもの、逆に不都合で不安定で不便なものなら、いっそ廃止すべきじゃないのかね。ほかにいくらでも良い方法があるのだから。

コメントは停止中です。