政府が保有する企業コードの民間開放について
電子政府評価委員会で、「政府が保有する企業コードの民間開放を進めて欲しい」という意見が出ています。企業側で、取引先や顧客等の管理に統一的な企業コードを使えると、とても助かるというものです。これに関して、総務省行政管理局による「利用促進対象175手続で使用する企業(事業者)コードの調査結果(PDF)」が公開されています。
調査して頂いた総務省には感謝していますが、説明を聞くと、意見の趣旨があまり理解されていないようにも感じました。
作者の理解するところでは、意見の趣旨は「複数ある企業コードの統一
これは大変で割に合わない)」ではなく、「企業コードの統一的な利用」なのです。
具体的にどうすれば良いかと言えば、登記情報に基づく「会社法人番号」、これを統一的な企業コードとして、ネット上で広く公開し、利用を勧めれば良いのです。
なぜなら、「登記」=法人が成立するための必須条件であり、正規の「会社」であれば、規模や業種に関係なく、全て「会社法人番号」を持つことになるからです。
作者は、以前から「基本的な登記情報については、無料で開放するべし」と提言しているのですが、その理由の一つとして「企業コードの統一的な利用」があり、国民や企業が簡単に「会社」の実在(という最低限の情報)を確認できることで、より安全・安心・透明な社会の実現を目指しているのです。
この種の取り組み事例として、オーストラリアのABN制度(企業登録番号)があり、「ABN Search」といったサービスがあります。本当に「簡単に」企業を検索できます。
このサービスについては、日本の登記情報サービスと比較しながら、別ブログで詳しく紹介しましょう。