地方公共団体における公的個人認証に対応した電子申請システムの整備

評価委員会への意見。今回は、「地方公共団体における公的個人認証に対応した電子申請システムの整備」です。

●自治体の自由な発想を妨げない配慮を

地方の電子申請システムについては、共同アウトソーシング利用等を進めると共に、地域性を考慮した独自の創意工夫を妨げないような配慮が必要と考えます。

指標としては、公的個人認証に対応した電子申請システム数に加えて、非対応の電子申請システム数を加え、両システムの利用率や費用対効果の比較をすることが必要と考えます。

★補足コメント

優れた電子政府サービスは、「情熱と工夫」から生まれます。

国と比較した場合、市民との距離が近い自治体は、サービスを改善したい(市民に喜ばれる存在になりたい)という欲求が強く、厳しい財務状況の中で何とかやりくりするわけですから、良い電子政府サービスが育つ可能性が高いと言えるでしょう。

地方自治体は、国の施策に惑わされること無く、市民のニーズに合ったサービスを、費用対効果を考えながら、慎重に実施していけば良いのですね。

それは、もちろん「自分たちの好きなように勝手にやること」ではありません。

今できることを確実に行いながら、中長期的な視点で、国や他地域との連携、データ様式等の統合・連携を進めていきましょう

IT戦略・電子政府戦略の中で、「地方公共団体における公的個人認証に対応した電子申請システムの整備する」といった、行政主体の目標を設定するのは、そろそろ止めにしましょう

例えば、企業の負担となっている「『給与支払い報告書』の提出を、2008年度までにワンストップで受付けるようにする」

こういう、わかりやすくて具体的な目標を掲げて、本当の意味で「便利な電子政府」の実現を目指しましょう