第3回 ICTを活用した地域社会への住民参画のあり方に関する研究会

総務省から、「第3回 ICTを活用した地域社会への住民参画のあり方に関する研究会」の配布資料が公開されています。

インターネットや携帯電話を使って、住民が地域社会へ参画できる機会が増えるのは良いことですね。

ちょっと気になるのが、「公的個人認証サービス対応」ということで、なかなか普及が進まない公的個人認証サービスを使ってもらおうという姿勢。システムの画面集を見ただけで、これは使ってもらえないだろうなあ。。という感じです。

配布資料のICT住民参画の手引き(仮題)<素案>(PDF)を見ただけで、おそらく担当者は逃げ出してしまうでしょう。。こんなに大変なら、やらなくていいよ~って。

SNSのように日常的に利用するサービスを経由して、行政サービスが受けられたり、地域社会の活動へ参加できるのは良いことなので、作者から提案するポイントは次のような点です。

1 既に会員数を獲得し利用されている、全国・地域の民間ポータルやSNSを活用すること

2 民間サービスの中に、行政サービスや地域社会参画といった機能をつけてもらう。

3 「行政サービス」「地域社会参画」といった分類ではなく、「子育て」「街の景観」「学校」「食と健康」といった、わかりやすい個別のテーマで参加するようにする。

こうすることで、
・行政の、新たな投資や維持負担を最小限に済ませる 
・利用者に、新たな登録や学習などの負担をさせない
・役所には真似できない民間サービスのノウハウを活用できる
でしょう。

目指すべきは、「地域社会への住民参画」であって、システムを作ることでも、公的個人認証サービスを普及拡大させることでも、地方へのお金ばらまきでもありません。それだけは、改めて認識したいですね。

関連>>地域SNS等を活用した地域社会への住民参画に関する実証実験熊本県八代市:SNSを自治体で初めて導入