テレビの購入から学ぶ?電子政府の調達
先日、テレビを買い換えました。おっ、ついに「大画面薄型テレビ」か。液晶?プラズマ?プロジェクション?と思いきや、中古のブラウン管テレビである。我ながらセコイと思うが、色々と調べた結果、将来性とコストパフォーマンスを考えると、「ブラウン管テレビが一番」という結果にたどり着いたのだ。
電子政府では、「枯れた技術を使う」ことが、最上のコストパフォーマンスを生み出すのに有効な手法とされている。
テレビも同じで、生活環境にも寄るが、「中古のブラウン管テレビを買う」ことが最適な場合もあるのだ。
加えて、電子政府コンサルタントとしての誇りもある。
「電子政府には無駄が多い」と言っておきながら、コストパフォーマンスを考えない買い物(調達)をするわけにはいかない
さて、作者の場合、テレビをリアルタイムで観ることは、ほとんど無い。
映画のDVDを観るか、HDDレコーダー(これも兄のお下がり中古)に録画したテレビ番組を観るかなので、テレビは「モニター」として機能すれば良い。
なので、新しいテレビも、将来性を考えて「ハイビジョン対応」は必要であるが、地デジは受信できなくても良い。2011年までに、地デジ対応のDVDレコーダー(今でも5-6万円で買える)を買えば良いだろうと。
関連>>D端子とは(IT用語辞典)|地デジ時代の売れ筋HDD-DVDレコーダー(BCNランキング)|デジタル放送推進協会|すごいぞスーパーハイビジョン!
自身のニーズや環境を把握してから、基本的な知識を学んだ結果、
・画面の大きさは32インチ
・D3以上の端子がある
ブラウン管テレビを探すことに決めた。
まず、価格.comのクチコミ等を頼りにして、いくつかの機種に絞り込んでみた。
候補の機種が決まれば、後は現物を探して買うだけ。
当然ながら、電気店には売っていないので、リサイクルショップやYahoo!オークションで検索してみる。
どうやら、
・リサイクルショップで3-5万円
・オークションで2-4万円
が価格の相場らしい。
結局、5年ぶりぐらいにYahoo!オークションを使って購入したのは、東芝の2003年製32型Digitalフラットワイドテレビ:32ZP58(純正リモコン付き)。
多少の傷があったこともあり、16500円(送料込みで2万円)という低価格で入手することができた。
これから4年間利用したとしても、年間5000円となり、液晶やプラズマの最新機種を買って10年間利用した場合を比べても格段のコストパフォーマンスである。
もちろん、画質についても申し分ない。
電子政府では、共同利用などが進むものの、オーバースペック、リスクの大きい大規模導入など、結果として割高なケースが少なくない。
正直な話、電子申請サービスを導入するのに、たとえ共同利用であったとしても、億単位の費用をかけるのは間違いであろう。
現在、ウェブ上でオンラインショッピングを始めようとして、IT関連の初期投資がどれぐらい必要だろうか。
インターネット環境のパソコンがあれば、年間数十万円でOK。その気になれば限りなくゼロ円で始めることもできる。
そんな時代に、いくら電子申請だからと言って、ウン億円はもちろん、ウン千万円であっても、やはり高すぎるのである。
今後、行政内部、行政機関間、官民における業務やデータの標準化や連携が進み、様々な選択肢を提供するレンタルモデルが普及すれば、行政の情報システムにかける費用は劇的に安くなるかもしれない。
そうなった時に備えて、行政もベンダーも心と頭の準備が必要である。これまでのコスト感覚では対応できないのだから。
そして、その準備は、今からでも遅すぎるぐらいである