「年金記録問題検証委員会報告」に見る問題の根深さ
総務省行政評価局から、「年金記録問題検証委員会報告」が公表されています。改めて、厚生労働省と社会保険庁の怠慢ぶりが理解できます。年金制度は既に崩壊していると思いますので、「現状を維持する」よりも、「新たな制度を作っていく」という感覚が必要ですね。
報告書では、「年金記録問題発生の根本にある問題」として、
1 厚生労働省および社会保険庁の基本的姿勢の問題
2 年金記録の正確性確保に対する認識の問題
3 「裁定時主義(申請主義とは異なる)」の問題
を挙げています。いずれも情報システム以前の問題で、公務員としての最低限のモラルや認識が欠如していたと言えるでしょう。
また、年金相談事例の調査等から、年金相談が適正に行われていないことも明らかになっています。つまり、「現場の職員は真面目に頑張っている」といった言い訳も通用しないのです。
その結果、「年金の支給額が、窓口で相談した担当者によって異なる(当たり・ハズレがある)」といった異常事態が発生していたのですね。何とも恐ろしい。。
こうなると、もはや「組織犯罪」「集団詐欺」と言われても仕方ないような
社会保険庁を解体した後も、不適切な相談対応をしていた職員が、そのまま雇用されて仕事を続けると思うと、どうにもやり切れないなあ
その一方で、適切かつ親切に窓口対応していた職員もいるわけで、その人たちの仕事は報われないものか