これからの電子政府、ICカードよりもゲーム機に注目したい
日経BP社のITpro(電子行政:記者の眼)に、作者も取材協力させていただいたコラム記事が掲載されました。
電子政府は,「ICカード・ネット・家庭」の3点セットに見切りを(ITpro)
「社会保障カード」や「電子私書箱」については、本ブログでも取り上げていますが、政府が提案するサービスについては、
国民が実際に利用している姿をイメージできない
というのが作者の感想です。
もちろん、「健康保険証」としてのICカードを病院で利用する姿はイメージできますが、その先に見えるのは
・ICカードへの対応ができず、混乱する病院の受付事務
・結局は、目視&手入力で受付する職員
という姿ばかり。。
コラム記事にある、「ICカード・ネット・家庭」の3点セットについても同様です。
ICカードが利用されるのは、リーダ(ICカードの読み取り機)を「確認する側(企業、政府等)」で提供する場合であり、「確認される側(国民、個人)」で用意する場合は、まず利用されることはありません。
この点については、電子認証やICカードの関係者であれば、良くわかっていると思うのですが。。
関連ブログ>>「認証」の意味を考える(2):コンピュータ用語としての「認証」
ですから、「社会保障カード」をICカードとするにしても、「家庭のパソコンに接続して使う」といった発想は止めて、別の形のサービス提供を考える必要があると思います。
●ICカードよりもゲーム機が面白い
以前から本ブログでも触れていますが、作者としては、ICカードよりも家庭用ゲーム機の方が、電子政府サービスに向いているように思います。
関連ブログ>>ゲーム機で電子申請
その理由としては、
・インターネットや無線LAN機能の装備
・普及率の拡大で、一家に一台へ
・実用コンテンツの充実
・パソコンや携帯電話より簡単な操作性
関連>>DS、PSPがテレビから(さらに)奪うもの (NBonline)
例えば、
・起業・会社設立シミュレーションのソフトから商号検索や各種申請・届出
・家計簿や資産運用ソフトから電子申告や年金確認
・健康・運動管理ソフトから公共施設・保健所・病院等の予約
などが考えられます。
ゲーム機(特に、携帯型)は、日本が最も得意とする分野で、圧倒的なシェアを誇ります。
そのゲーム機を使った日本独自の電子政府サービスを、世界に向けて発信できれば。。。
いやー、考えただけでワクワクするな~
ということで、ICカードも良いけど、これからの電子政府では、ゲーム機にこそ注目しましょう