エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? 、これからの電子政府に必要なこと

米国の証券・監査業界に多大な影響を与えた事件を描いた『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』を観ました。今となっては懐かしい?感もありますが、ドキュメンタリー構成で関係者の証言や当時の映像を中心に語られる事件の内幕は、人間ドラマとして興味深いものがありました。エンロン事件を知らない人も、けっこう楽しめると思います。

法律や規制がどんなに厳しくなっても、悪いことを考え実行する人はいるもの。

まあ、厳しい法律や規制に苦しむのは正直者ばかりで、悪知恵の働く人は、そうした規制を逆手にとってグレーゾーンのギリギリか少し越えたあたりを商魂たくましく渡っていくと。

エンロンの場合は、やり過ぎたわけで、途中で止めておけば、今でも成功企業ともてはやされていたかもしれない。。

作者の場合、そもそも、政府や大企業に倫理や正義を求めるのは、間違っていると考えている。そんなものは幻想に過ぎないと。

その代りに、人に対しては倫理や正義、そして希望を見出すことができる。

電子政府の希望も、政府にあるのではなく、人にあると。

残念ながら、電子政府を通じて「より良い行政サービス」や「行政事務の合理化・効率化」を本気で実現したいと思う人は、ごくごく少数派である。それは、ITベンダーや士業においても同様である。

しかし、決してゼロではない。だからこそ、電子政府にも希望があるのだ。

電子政府に希望がある限り、希望の火を絶やさぬよう努力していきたい。

私利私欲、既得権益にこだわる人や組織に、電子政府は向かない。

そうした人や組織を排除していくことこそ、これからの電子政府に必要なことである。