日本の電子政府が良くならない本当の理由(7):電子政府の成果は「国民の満足」である
今回は、「日本製ニセモノ電子政府」を排除し、日本が「電子政府先進国」となるために、何をすれば良いのかを考える。
電子政府は、「政府を変えていく」「行政・公共・公益サービスを良くする」という大前提があって、初めて手段・道具として機能する。
そこで求められるのは、最新の技術を駆使した立派な情報システムではなく、「顧客である国民の満足」と「具体的な成果」である。
「電子政府先進国」であるためには、まず、次の三つを自らに問いかけて明らかにする。
- 顧客は誰か
- 顧客は何を望んでいるのか
- 電子政府の最大の成果とは何か
その答えは
- 顧客は「国民」である
- 国民は「より良いサービス」を望んでいる
- 電子政府の最大の成果は「国民の満足」である
この三つを徹底し、そこに資源を集中すれば、日本は間違いなく「電子政府先進国」になれる。
その反対に、「顧客が国民であること」を忘れ、電子政府における行政・外郭団体・士業の利益を優先し、彼らの独占を許し続けるのであれば、どれだけお金と時間をかけても「電子政府先進国」にはなれない。
なぜなら、行政・外郭団体・士業が独占した状態では、電子政府に費やされるお金の大半が、行政・外郭団体・士業のために使われることになり、国民に還元されないからである。
つまり、こういうことだ。
国民が「電子政府」に1万円を投資すると、手数料その他様々な理由をつけて必要経費として5千円が差っぴかれる。その5千円は、国民が期待する「電子政府で行政サービスを良くする」ことに使われることなく、行政と外郭団体に分配される。
それでも5千円は残っている。ところが、残った5千円も、やはり「電子政府で行政サービスを良くする」ためには使われない。
残った5千円の大半は、「行政・外郭団体・士業の仕事を減らさない」ように、あるいは「行政・外郭団体・士業の新たな収入源を生み出す」ために使われてしまうのだ。
かくして、「電子政府」に1万円を投資した国民に返ってくるのは、せいぜい500円ぐらいとなる。500円は、配当金額ではなくて、元本を含めた金額である。国民にとっては、9,500円の大損である。
作者が主張しているのは、
- 「電子政府」という事業を適切に経営することで
- 国民が期待する利益を生み出し
- その利益を、投資してくれた国民に還元しよう
ということである。そんな当たり前のことができないのであれば、「電子政府」など止めた方が良い。
「ニセモノ電子政府」は、世のため人のため、速やかに解体・撤去するべきなのである。
次回は、日本が「電子政府先進国」になるための次のステップ、「電子政府の鍵となる活動」は何かを考える。
そうなんだよなぁ。
むたさんの、
>残った5千円の大半は、「行政・外郭団体・士業の仕事を減らさない」ように、あるいは「行政・外郭団体・士業の新たな収入源を生み出す」ために使われてしまうのだ。
そうなんだよね。
で、一般申請者が利用できもしないシステムなので、結局のところ「代理人」と称する士業に、これまた手数料(報酬)を支払ってまで依頼せざるをえないのだ。
これが日本型電子申請システムでのビジネスモデルともなっているのだ。(苦笑)
おもしろいねえ(笑)
どうぞどうぞ。持論を展開してください。
>ということである。そんな当たり前のことができないのであれば、「電子政府」など止めた方が良い。
元に戻ってるね(笑)どうどうめぐり。総論の話ばかりしているからですよ。ってか、現場を取材してないからできないか。