20万人(50%):公務員出身者の公益法人理事の人数と割合

平成19年度の公益法人に関する年次報告(PDF)によると、

平成18年10月1日現在、公益法人数は24,893法人で、内訳は
・社団法人:12,572 法人
・財団法人が12,321 法人

となっています。

公益法人数は平成10年の26,380法人をピークとして、その後は減少傾向が続いています。

平成18年10月1日現在の公益法人数は、前年同期の公益法人数に比べ、全体で370法人(1.5%)減少し、
・国所管法人:65法人(1.0%)減少
・都道府県所管法人:324法人(1.8%)減少

となっています。

法人数が25,000弱なのに対して、理事の合計人数だけで約40万人となっており、そのうち公務員出身者が約20万人となっています。これでは、「天下りのための機関・ポスト」と言われても仕方が無いでしょう。

公益法人の役員(理事、監事)と職員だけで100万人を超え、国家公務員(非現業国家公務員)約30万人の3倍以上です。

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人口千人あたりの公務員数の国際比較では、日本の約33人に対して、フランス約88人、アメリカ約73人、イギリス約68人となっており、日本の公務員数はかなり少ないと言えます。

それでは、日本の公務員は優秀で、労働生産性が高いのでしょうか。

その答えは、「よくわからない」です。

なぜなら、実際には外郭団体(公益法人だけでなく、任意団体も無数にある)が公務の下請け(税金が使われる)を担っており、その実態すら掴めていないというのが現状だからです。

源泉徴収や年末調整など、本来は行政がやるべきことを、国民や企業にやらせているケースもあります。

日本の公務員制度における最大の問題点は、公務の実態や税金の使い道が「よくわからない」という「不透明さ」にあるのです。