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住基ネットを考える(6) Home |
様々な問題を抱え、議論が絶えない住基ネットですが、たくさんのお金をかけて構築し、既に運用が開始された以上、それを有効に使っていく方法を考えていくのが得策かと。もちろん、本来の目的である「住民の利便増進と行政の合理化」のために利用されなければいけないのですが。。。 用途に応じて番号を使い分ける 住民票コードにしても、納税(現在は統一的な番号付与なし)や年金(個人付番方式の比較)、その他で既に国民に対して番号が付与され(総背番号制ではなくて選抜背番号制かな)、事務処理の効率化に役立っているわけですから、それほど騒ぎ立てるものでもないと思います。 まあ、国民は用途に応じて色んな番号を持つ(付与される)ということです。それは、民間の会員サービスかもしれないし、行政サービスや管理(許認可等)によるものかもしれないということ。行政・民間問わず、ほとんどの事務処理が電子化されているわけですから、番号付与は避けられないことです。これらが、全部一つの番号(住民票コードとか)でOKとなるとまずいですけどね(もちろん、そんな必要はない)。 ITはIT、それ以上でもそれ以下でもない およそ人の生活において、「ヒューマンタッチ」や「ぬくもり」が必要とされる以上は、コンピュータにも住民票コードにも支配されることはない。作者は、そう思います。 住民票コードで事務処理の効率化を図ることが、IT至上主義のように思われることもありますが、住民票コードによる国家管理を極度に危惧することこそ、ITに対しての過信が見えるような気がします。 ITってそれほどのものなのか、そんな簡単に国民総背番号制による国家管理を実現してしまうことができるのかと。 住基ネットの未来は住民が握る 電子政府・電子自治体の実現により、市民が行政に参加する機会も増えてきます(ITで変わる市民参画と行政:NTTDATA)。住基ネットで国に管理されるのではなく、住基ネットの運用や制度を市民が監視して、自ら住民サービスの向上を実現させる努力が必要になるでしょう。 電子政府・電子自治体の成功が市民の協力なしでは実現し得ないように、住基ネットの未来も市民が握っているのですね。そのことに、住民は自信を持って良いと思います。 感情なしには語れない電子政府 もちろん、住基ネットに反対することについては、悪いことではないと思います。いわゆる住基ネット反対団体等は、Webサイト等で知る限りでは、言っていることは十分に理解できるものばかりです。 感情的なものと指摘される場合であっても、電子政府・電子自治体やそのインフラとなる住基ネットは、市民の生活に深く関係するものなのですから、感情論なしには語れないのが事実でしょう。市民の行政や電子政府に対する「信頼」「安心」「満足」は、全て市民の感情から生まれるものです。 政府は、「住基ネットは制度面、技術面、運用面等においてセキュリティや個人情報保護の措置をしている」と主張しており、その主張は決して嘘ではないと思います。にもかかわらず、これだけの混乱と不信を生み出してしまったのはなぜなのか。この問題を考えないことには、電子政府・電子自治体や電子申請の成功は厳しい。 住基ネットをきっかけに、電子政府や電子申請、個人情報保護、住民の政治参加など、色んなことをウンウンと考えるようになれば、日本の未来も明るいに違いないぞ。と、いつものように全くまとめにならず・・・ 住民基本台帳ネットワークシステムの構築 Mainichi INTERACTIVE インターネット事件(住基ネット) 「住民基本台帳ネットワーク」関連リンク集 本格的に動き始めた「電子自治体」(住基ネット特集リンク) 電子自治体情報 個人情報保護法案に反対し、住民基本台帳ネットワークシステム施行の延期を求める日弁連会長声明 全国民に11ケタ番号!住基ネットの問題点 住民基本台帳ネットワークシステムに参加しない矢祭町の基本的な考え 国民共通番号制に反対する会 開かれた社会で有用となる住民基本台帳ネットワーク
『ネット社会の未来を考える』− 第2回特別講演会(2002.7)
− 電子政府・電子自治体の試練:住基ネット騒動を巡って 文字コードから見た住基ネットの問題点 |
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